按理具庵 @anriguan

ブース概要
「あんりぐあん」 と読みます。駆け出しの発明家が勢いで一人起業してしまった会社です。
陰陽五行プレイングカードFESCA(フェスカ)をトランプの再発明として創作し、Amazonやイエローサブマリン等にて販売中です。
しなり折りカード立てが第一発明品で、これを応用した紙製ミープルやチェス・将棋駒に展開中です。
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- 変則トランプ類まとめ(その1)
- こんなカード構成のカードゲームをご存知ですか? 陰陽五行プレイングカードFESCA(フェスカ)はトランプの再発明あるいは跳躍進化形を謳っていますが、その最大の特徴である(12+1)ランク(5+1)スートのカード構成が真に画期的な独自性のあるものかを確認するために、市販されている様々なトランプ類のカード構成を調査しました。 この辺りの経緯は別ブログにも書いています。結果、ランクワイルドやスートワイルドに相当する+1構成を採用するカードセットは、それぞれ単独ではあるが縦横に組み合わせた構成は見つからず、一応オリジナルであると自負しています。(まだ調査が足りていなく私が知らないだけかもしれませんが...) この調査の過程で様々な特徴あるカード構成を知ることになり、情報収集(コレクション)それ自体が楽しくなって、共通の構成図にまとめることにしました。最初は、単にランク数やスート数を変えただけの正則構造のカード構成だけでしたが、ランク無しやスート無しのもの、ランク数が階段構造のもの、多重構造のものなどや、さらに特異な変則構造のものまで広げて集めるようになっていきました。ただし時系列順に見つけたものを作図しただけで、特に分類系統立てて並べているわけではありません。 コレクションを自己満足で済ませるのはもったいないので、皆様のお役立ちになることを願って公開することにしました。様々なカード構成を知ることで、ランクやスートが何であるかその本質を理解する助けになるでしょうし、ゲーム製作者の方々には独自カードゲーム創作のヒントになると思います。 またカード構成なんてものに興味のない人にも、ゲーム名を伏せてクイズとして楽しんでもらえるようにしました。答え合わせは後日、解説も逐次追記する予定です。 P01_1.歴史的な5スートのトランプです。 P01_2.トリックテイキング用の超売れてるらしいカードセットです。 P01_3.知る人ぞ知る、正に6スートのトランプそのものです。(後の伏字は旧名) P02_1.5スートのトランプのようですがAがありません。 P02_2.15ランク6スートは最大構成、人数により構成を変えます。 P03_1.通常のトランプ構成を2重構成にしただけなのに、そこそこ歴史もある有名なゲームです。 P03_2.5スート17ランクは圧倒的、☆をランクワイルドとして使うのが特徴です。 P03_3.5スート13ランクの2重構造、ランクワイルドとジェネラルワイルドがあります。 P04_1.ランク表現が数字でなくて、しかも不連続なのが特徴、日本での知名度は極めて低いです。 P04_2.カード(札)ではなく牌を使う超絶有名なゲームです。4風と3元はランクなのかスートなのか意見が分かれます。 P04_3.変則ランクの美しき極み、汎用カードとして創作したのが凄いです。 P05_1.おそらく世界一売れてるカードゲームです。 P05_2a.スート無し10ランク階段多重の汎用カードです。(括弧内は英語名です) P05_2b.スート無し7ランク階段多重です。 P05_2c.スート無し13ランク階段多重です。 P05_3.ランク無しの7スート9重です。絵柄が美しい人気ゲームです。 P06_1.8ランク4スートは普通ですが、3重が珍しいです。 P06_2.8ランク7スートです。 P06_3.5ランク5スートでも、変則多重が特徴です。 P07_1.変則5ランクのように見せて、実は13ランク変則多重です。 P07_2.13ランク8重です。 P07_3.13ランク変則多重です。 P08_1.5スート7重、緑のみ8重が変則です。 P08_2.8スート8重です。 P08_3.3と6が抜けてる特殊なランク構成です。 P08_4.4次元のスート構造が超絶特異な凄いゲームです。でも名前がねぇ。 P09_1.カードではなく駒を使う、歴史あるゲームです。駒名がランクでなくスートなのはゲームのルールによります。 P09_2.階段ランク構造もですが、さらにスートに強弱関係があることが特徴です。 P10_1.超変則ランクの3スートの人気トリックテイキングです。 P10_2.変則ランクの4スートです。 P10_3.8スートの階段多重です。 変更来歴: 2021.01.12 P10_1の図の間違いを修正しました。各ページ枚に横線を追加しました。
- 2021/1/12 5:52
- 按理具庵
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- FESCA(フェスカ)のトリテを考える(その2)
- ゲーム名:FESCAダブルリード6Sトリテ(略称:ダブリド・シックス) 創作レベル:★★(2.2) 概要:ダブルリードと云う独自ルールを採用した6スートの切り札無しのトリテ ルール説明: 標準的なマストフォローのトリテに従うが、後述するダブルリードの規則によりトリックの勝者を決める。 陰陽は第六の陰陽スートとして扱う。 空無はZATとして扱い、リードで13,フォローで0とする。 太極は陰陽スートのZAT扱いとする。 5~7人制を推奨とし、以下のカード編成を用いる。 5人:13x5=65枚(Z,1~10,太極抜き) 6人:13x6=78枚(Z,1~12) 7人:11x7=77枚(Z,1~12,太極抜き) 最も多くのトリックを取った人をゲームの勝者とする。最多トリック数が同じ人が居たら、その中で最後にトリックを取った人を勝ちとする。 ルール解説: ダブルリードとは、通常のリードに加えて第2のリードを認め、第1と第2のどちらかのスートをフォローしなければならないと云うルールです。 最初の(第1)リードスートをフォローしなければならない基本ルールは同じですが、手札に同じスートが無い場合に、他のスートを第2リードとして出すことができます。第2リードが出されたら、以降の人は第1または第2のリードスートのどちらかのスートを手札から出さなければなりません。もし手札に無ければその他のスート札を出しますが、そのトリックを降りたことになり勝負には加われません。 2つのリードスートのどちらが強いかは多数決で決めます。すなわち場に出された同スートの枚数が多い方を勝ちとします。勝った方のスートの中でランクが最も高い札を出した人がそのトリックの勝者となり、そのトリックを取ると共に次のトリックのリード権を得ます。場に出された2つのリードスートの枚数が同じ場合は、FESCAのスート強弱の規則(相生先負/相克先勝)に従って勝ちスートを決めます。第六スートの陰陽スートは他の五行スートに常に勝ちます。 例えば5人プレイで、 〔木Z、木5、金Z、金2、金12〕の順に出されたとすると、木Z(※ZはZATの意味で木の空無札)はリードですから木13の扱いで、普通なら勝利確定なのですが、金スートが第2リードとなって枚数で逆転されて多数決(木2枚<金3枚)で木スートは負けです。金スート内の勝負では、金Zも一応リード(第2リード)ですから金13となって金12より強くてトリックの勝利者になります。 〔火5、水3、金9、水7、火4〕の順に出されたとすると、火が第1リードスート、水が第2リードスートとなります。金9はフォローできずに負けが確定します。次いで水と火が1枚ずつ出て、どちらも2枚で同数なので多数決で決着できずに、火と水の相克関係の強弱を判定して「水は火に勝ち」、水スートで最も高いランクの水7を出した人がトリックの勝者と決まります。 ゲーム名:FESCAダブルリード・ワイルド・トリテ(略称:ダブリド・ワイルド) 創作レベル:★★★(2.7) 概要:ダブルリード6Sトリテにワイルドカード要素を取り入れたトリテ ルール説明: 基本ルール(カード編成、ゲームの勝利者、ダブルリードなど)はダブルリード6Sトリテに従う。 陰陽札は直前に出された札のスートに化ける特殊なスートワイルド札とする。 空無札は見習いランク化け札(ミミック・ランクワイルド)とする。 太極札は陰陽の空無扱いとするので、直前スート化けの見習いランク化け札とする。 陰陽札は「ゆるい」化け札とする。すなわち手札にフォローできる他の札を残していても、陰陽札をスートワイルドとして出せる。 ルール解説: 陰陽を第六スートではなくスートワイルド(SW)として使用するため実質的には5スートのトリテとなります。ただし後述する特殊な状況下では陰陽スートとして扱うこともあります。 見習いランク化け札とは、場に出ている他のランクの何れかにのみ化けられるという制限付きの化け札(ワイルドカード)です。ただしFESCAのワイルドカードの基本原則の「本物には化けられない」に従います。すなわちスート・ランクが共に同じになる札が場に出ていると、その札には化けられないので、他のランクに化けなければならないのです。もし化けられるランクが何もない場合はランク0の扱いとなります。 同様に直前スート化けの陰陽札(last suit wildcard)においても、場にスート・ランクが同じになる札が出るとスート化けが解除されて無効スートの扱いとなります。 また直前スート化けは連鎖が可能であり、前の人が陰陽札を出していれば、その化けたスートに化ける陰陽札を出すことができます。ただし本物が場に出されて化けが解除されると、化け解除も連鎖して後から出した陰陽札も無効化されます。 最初の(第1)リードの陰陽札は、最後に出された札のスートに化けることとします。 陰陽札が最初に出された場合は、これを第1リードであるが不確定の陰陽スートの扱いとします。もし陰陽札を持っていればフォローして出さなければならないのですが、無ければ第2リードとして他のスートを出せます。第2リードに続く陰陽札はスートワイルドとして扱われるので、第1リードの陰陽スートをフォローすることにはなりません。トリックの最後の人が札を出したとき第1リードのスートが確定され、多数決とスート強弱によりトリック勝者を決めます。ただし全員が陰陽札を出した場合は、第1リードスートを陰陽スートと確定させて、これを有効スートとみなして最も高いランクの陰陽札を出した人がトリックの勝者になります。 具体例を挙げて説明すると、例えば7人プレイで、 〔金4,SW5,水7,SW8,SW9,SW10,水8〕 と出された場合は、どうなるでしょうか。 最後の水8が出される前はSWの連鎖により、 〔金4,金5,水7,水8,水9,水10,--〕 とみなされ、金2枚の水3枚で水10(SW10)が勝ちとなるはずですが、最後に本物の水8が出されたことで、化けの水8(SW8)が解除され無効スート(XX)となります。これに続くSWも連鎖解除されて、 〔金4,金5,水7,XX8,XX9,XX10,水8〕 となり、金2枚と水2枚の同数で、金と水の相生関係の強弱は相生先負で金が負けとなり、水8がトリックの勝者となります。 補足ルール: トリックの勝者を決めるだけでなく、順位を決める必要がある場合は、第1リードスート、第2リードスートに続き、他のフォローできなかった人の順位も決める必要がありますが、これらはまとめて無効スート扱いとして単純にランクの高い順に順位を決めことにします。ただし同一ランクが複数ある場合は、第1リードと第2リードの相関係の強逆順に従って決めます。無効スートの中の陰陽スート(化け解除された陰陽)は最弱スートの扱いとなります。 例えば第1と第2が水と金なら相生関係ですから、相生先負の順位から、水>金>(土>火>木>陰陽)となります。繰り返しになりますが、無効スートはまとめて先ずランク順で判定して、さらに同ランクの中での順位を決めるときに、このスート強弱関係を使うことになります。 解説: ダブルリードと名付けた、このゲームシステムの元ネタ(発想の基)が「ゲーマーじゃんけん」であることにお気づきでしょうか? もちろんシステムが似ているというだけで細かく見れば全く違っています。「じゃんけん」は3竦み(すくみ)ですがFESCAは5竦み構造ですし、ゲーマーじゃんけんは少数勝ちですがダブルリードは有効2種の多数勝ちです。 類似点は、スート種別ごとの出現個数によって勝ちスートを決めて、同数の場合にはスート強弱関係を使って勝ちスートを決めることです。 このダブルリードを考えるきっかけは、トリテについて書かれていて久々に読み返してみたゲムマの重鎮の草場さんの以下のブログです。 私はいかにしてイコサカードを作ったか めっちゃ要約すると「多人数でトリテするにも4スートが良い。」ということです。 「FESCAは(5+1)スートなので、そもそもトリテには不向きなのか。タロットは4スートと切り札スートで実質5スート構成で成立しているのに、なぜ4スートというトランプの呪縛に縛られなければならないのか。本当に5スート以上のトリテが良くないというのなら、現行のトリテの基本ルールに適してないだけであって、5スート以上でも面白くなる多人数制のトリテルールを創ってしまえばよいのではないか。」という自己問答により、独自ルールを模索することになりました。 前回の「FESCA(フェスカ)のトリテを考える」で提案した「切り札が途中で切り替わるキリキリトリテ」や「場の相状態で切り札スートが動的に決まる天敵トリテ」など、FESCAのスートの相順序や強弱関係の特徴を活かしたトリテでしたが、今回の「2つのリードスートがあるダブルリードトリテ」も同じくFESCAのスート相関係という特徴を基に考え出したものです。ただし前回のは、元々あるリードスートと切り札スートの2者の関係は常に切り札スートの方が強い固定関係があり、従来のトリテの基本ルールに沿った範囲の改変ルールでした。これに対して、今回のダブルリードはトリテの常識を外れた第2リードを認めてしまい、2者の強弱を多数決とスート関係を基に決めるという点が斬新であり、これは多スート多人数トリテの新規ルールと見なせる独創的なアイデアではないでしょうか。 4スートのトランプでは絶対に出てこない発想だと思うのですが、5スート以上のトリテ・カードゲームはそこそこの数が世に出ていますので、もしかしたら同じアイデアのゲームが在ったりするかもしれません。ご存知の方はTwitterのDMで連絡ください。 ちなみに草場さんブログの中で述べられている「今回のゲームマーケットでもスートを増やした陰陽五行カードを見かけた。」って、これFESCAのことです。覚えていただいてたのは嬉しいのですが、「FESCAは単にスートを増やしただけのカードセットではないですよ」と言いたいです。 関連: FESCA(フェスカ)のトリテを考える ゲーマーじゃんけんの新しい名前を考えてみた。 FESCA(フェスカ):バトル・オブ・エレメンツ・レベル1(2人制)(略称 BOEL1) FESCA(フェスカ)は78枚だけどタロットではない
- 2020/7/24 10:59
- 按理具庵
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- FESCA(フェスカ)は78枚だけどタロットではない
- #トランプゲーム の説明図を作るのが大変なので、テキストだけで何とかならないか考えてたらUnicodeにトランプカードの絵文字があることを思い出して調べてみたら、その近くに謎のカード絵文字を見つけて、なんじゃこれ~、となった。 枚数が22枚でローマ数字が付いてることから、直ぐに#タロット の #大アルカナ だと気付いた。よく見るとトランプの方も絵札がJQKでなくJCQKとなってるし、絶対にそうだと確信した。ちなみにCはカバロ(cavallo、騎士)だ。 0は愚者、なるほどイイ感じ、 1は魔術師、えっ、ただの人?、 2は女教皇、これは誰がどう見ても赤ん坊??、 3は女帝、おさげ髪の女の子?、 月や太陽もあるので、やっぱり大アルカナらしいんだけど太陽3枚に月2枚?? で、再びの、なんじゃこれ~ってなった。 この謎はWikipediaの「ゲームとしての現在のタロット」を読んで解決した。 #トリックテイキング ゲームに使われるタロットは占い用とは全く違うんだってこと。 そんなん初めて知った。この発見の喜びを#ゲーム好き の皆にも共有したい! さらに面白い発見があって、この#ピクトグラム っぽいカードの #Unicode 文字は最新のフォントにしか含まれていないらしい。ブラウザーで表示されている文字をテキストエディタにコピペしても正しく表示されなくて、HTMLソース解析までしてしまった。 WindowsのIMEパッドでは、追加多言語面の後ろの方に麻雀やドミノ牌と共に並んでる。 色々試してみたけど含まれてるフォントはSegoe UI Symbolのみっぽい。 それにしても、このカードデザインは寄せ集めのパクリらしくて手抜き感が酷い。春夏秋冬は麻雀牌からだろうけど、春のチューリップだけ別のところから持ってきたらしく統一感がない。朝昼夕夜、風と地、火と水は、頑張った感はあるけどセンスは悪いかも。 これに関連して思い出したことがある。 #ゲムマ のブログの「FESCA(フェスカ)誕生秘話」にも書いたけど「トランプって西洋生まれなのに不吉とされる13のランク数って、どうして?」の件だ。 少しばかり手間をかけて真面目に調べれば分かることなので、あえて答えは書かなかったたけど、ネット検索で多数表示される俗説と呼ばれるウソ情報が氾濫していて、なかなか正しい答えに辿り着けないので、やっぱり明記しておく。 答えは簡単でランク数は13だけじゃない。たまたま近代に日本に伝わってきた英米式のカードが13ランク×4スート=52枚の構成だったってこと。欧州ではラテン式と呼ばれる12ランクの方が歴史的にも古くて主流であった。16世紀に日本に伝わったカードはその形式で、ポルトガル語のカードが「カルタ」で日本語の「かるた」となって、天正カルタや花札の48枚構成の元になった。 14ランク×4スート=56枚のトリックテイキング用のカードもあって、切り札専用カードを加えて78枚構成のタロットが生まれ、これにオカルト要素を追加して占い用に売り出したら大ヒットしたというのが事実らしい。古めかしいデザインで神秘感を演出したのを、後世の愚かな人が「タロットはトランプの起源」とか信じちゃって論争にもなったようだが、やっぱり歴史的な証拠資料からも否定されているそうだ。 話が逸れたが、まとめると「13だけではなく、12や14もある。日本で普及した英米式カードが13だった。」ということ。 ここで満足してはいけない。なぜ英米式カードは13ランクだったのか。ここまで突き詰めた記事は見つけられなかったので勝手に自分で考えた。 ランク数はゲームの種類によって決まる。当時はカードゲームと云えばブリッジが圧倒的な人気で、4人制の2人2組のペア戦で引き分けにならないように奇数トリック数となるようにランク数の13が選ばれたのだと考える。 訂正です。 「ラテン式の12ランクの方が歴史的に古く主流だった」は言い過ぎで、ラテン式は古いデザインを保持しているだけで、12ランクが主流というわけではなく、歴史的には13ランクの方が主流で、他のランク数がそこから派生したという可能性があります。 関連: FESCA(フェスカ)誕生秘話ートランプをゼロから再発明してみたら、こうなった。 FESCA(フェスカ)のトリテを考える FESCA(フェスカ)トリテ創作レベル3 変更来歴: 2020.07.09 「訂正です。」からの段落を追加しました。
- 2020/7/7 11:25
- 按理具庵
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- FESCA(フェスカ)トリテ創作レベル3
- トリテ(トリックテイキング)とセットコレクション(役組作り)を合わせた創作トリテです。 配られた手札で先に役作りして公開し点数を確定させて、その後トリテを普通に行う方式のゲームは古くからあります。 各トリック毎にカードを選び取って役作りするトリテは、ゲームマーケットで見かけたことはありますが、割と少ないように思います。同じスートを集めて枚数を競うだけとか、予め定められた別な役札だけを集めるとかで、ポーカーやラミーの役組のような汎用でがっつりした役組作りのゲームは知りません。 トランプにも適用できる独自性の高いゲームを創作できたと自負しています。 もし類似ゲームをご存知の方がいましたらツイッターのDMなどでお教えください。 その他 FESCAの詳細に関しては、FESCA で検索してください。 解説 FESCAトリテの切り札無しのミミックトリテを基(ベース)にしていますが、素トリテや切り札有りのミミックトリテと組み合わせても面白いかと思います。トリテでの化け札が役組作りでは普通に戻る云う札の変化が楽しそうと感じたので、この組み合わせとしました。実は、役組にワイルドカード(化け札)を使わないのは、確率計算が大変で得点表を作るのが面倒くさかったと云うのも理由です。 説明書ではポーカー役を例えに使っていますが、これはラミー役で例えるより馴染み深くて分かり易いとの考えからです。でも本格的なセットコレクションゲームであるラミーの方が枚数の変化に対応している点では近いのです。RUNやSETの英語の役名もラミーから採っています。 同種連番の連(RUN)役を2枚からとしたのは、他のゲームには無い凄い英断だと思います。 枚数を増やすごとに得点が増えるこの仕組みは、FESCAワイルドラミーRや、その派生の五色波札の「なみマ」を基にしています。ポーカーの同位揃えのワンペアが2枚から有効であることから、ラミーのSET役も2枚からと対称化しようと計算してみたら、同種連番2枚のRUNも同程度の確率であり採用できると確信したのです。 ついでながら、役名を漢字一文字で表現するところも「なみマ」の影響を受けています。 ちなみに「連」の役名はRUNと発音が近いことが採用の理由となってます。 ポーカー役に無い「彩」役は、FESCAミクセルポーカーが基になっています。4種スートのトランプと5枚手札のポーカーとからは絶対に生まれ得ないFESCA独自の役です。 一見すると役として認められない規則性の無いバラバラな札の集まりでも、逆にそれが特徴となって役として成立すると云う考えは、花札の「こいこい」のカス札集めのように枚数が増えればそれなりの役になることが基となっています。 ブログでは名前を「トリコレ」としていましたが、あまりにも単純な省略連結であり、名前本来の識別する機能が失われています。でも呼び易さや分かり易さも重要なのでどうにも捨てきれません。安易な逃げ技ではありますが、特徴を表す「彩」のミクセル(Mixwell)由来のXをお尻に付けました。カタカナ表記では「トリコレックス」でなく、アクセントを前に置き「トリコレクス」としています。これで識別力がさらに強化されます。 このゲームは本当に創作レベル3なのか。 前述のようにトリテとセットコレクションの組み合わせはオリジナルではないので、フェスカ要素の追加(レベル1)と、独創的アイデアの追加でレベル2止まりです。でも拡張ルールの「取り札の持ち越し」や「完全捨て流し」まで含めれば、元ゲームとの差が大きくなるので、融合型のレベル3でないとしても、独自性が高まり質的変容したレベル3と認めてもよいのではないでしょうか。「2位以降の人は自分の札が取れない」「フォローできなかったら取れない」の基本ルールも独自性を高めていると思います。 オリジナルゲームでも所詮は創作サンプルゲームです。FESCAトリテの形態のひとつであって、改良を施して、さらに進化させていく土台となってくれれば幸いです。 関連 FESCA素トリテやミミックトリテに関しては、こちら⇒ FESCA(フェスカ)のトリテを考える FESCAワイルドラミーRに関しては、こちら⇒ FESCAワイルドラミーR再始動 「なみマ」に関しては、こちら⇒ なみマ ミンクセルポーカーに関しては、例えばこちら⇒ ミクセルポーカーF78とF60の比較 FESCA創作レベルに関しては、こちら⇒ FESCA(フェスカ)創作の階段 TESCAに関しては、こちら⇒ FESCAでもっともっとミクセルポーカー 以下は、創作中のツイートまとめです。最終形態は構想と異なっている点も多々あります。 #FESCA トリテの創作レベル3を考える。 レベル3は質的変容だ。もはやトリテとみなせないほどにルールが大きく変化してたり、トリテと別ゲームの融合で全く違うゲームになっているとかだ。 ラミー系のセットコレクションの要素を取り入れてみる。 同ランクを複数枚揃えてセット、同種連番を3枚以上揃えてラン、その枚数に応じて難易度で対応する得点が決まって役作り、合計点を競うゲームだ。 トリテで勝つと、その場に出ているカードから好きなカードを一枚取れる。次に勝っている人か残りから一枚取る。また次の人が取るのを繰り返す。 ただしフォローできなかった人は、そのトリックでカードを取れない。残りカードは流し捨てる。あるいは次のトリックで取れるカードに持ち越しと云うのもありかも。 トリックに勝った順に好きなカードを取れるゲームは、どこかで見たことがあるのでオリジナルではない。 名前はトリックテイキング・セットコレクションで英語的な略はTTSC、日本語ならトリコレでいいかな。 よく考えたらトランプでも可能なゲームだ。FESCAを使うことで圧倒的に面白くなるルールや特徴がなければFESCAの創作ゲームとは言えない。 トランプより役が作りやすいのは特徴か。陰陽をスートワイルド、空無をランクワイルド、太極をジェネラルワイルドとすれば確かに役は出来やすくなる。でもそれだけでは物足りない。ミクセルポーカーの役を取り入れてみよう。 ミクセル役は木火土金水の5スートを1枚ずつバラで集める役だ。セットやランが枚数に応じて得点が決まるとすると、確率的にも4枚ぐらいから得点になりそうな感じだ。同じスートを集めるフラッシュ役は3枚以上から得点かな。 きっちり確率計算して得点バランス調整が必要だ。 そしてまた考える。トランプでもミクセル役は可能ではないかと。確かに有り得る。スート4種で枚数発展性はないが、フラッシュ役と共に追加することには問題ない。 そしてもう一つポーカー役の追加とするのならストレートを忘れてはならない。同種連番のランに対して、スートを問わないただの連番だ。ポーカーでは5枚揃えて役になるが、3枚以上ぐらいからで良さそうだ。 ちなみに、この辺の役作りの考えは五色波札の「なみマ」に近いと思う。 同種連番、連番、同位組、同種組、異種組の5種類の役になる。 連番は異種連番とすると役の対称構造ができて美しくなるが馴染みがないので難しいかと思う。すなわち連番はスートを全く無視してランク数が連続であればよく、異種連番はスートが全てバラバラになっていなければならない。 連番は同種連番の崩れ役になるが、異種連番は異種組の中の特別な形でスート数が連続枚数の上限になる。 ゲームの美しさと分かり易さのどちらを取るべきか悩みどころか、否、選ぶ基準はそんなものではなく、面白さが最優先されなければならない。やってみないと分からないのでアイデアは保留としとく。 変更来歴 2020.5.29 2020.5.29 解説の文を全面的に修正追記しました。関連リンクを追加しました。 修正前は、こちらです。 解説 FESCAトリテ切り札無しのミミックトリテを基(ベース)にしていますが、素トリテや切り札有りのミミックトリテにしても面白いかと思います。トリテの化け札が役組作りでは普通になる札の変化が楽しそうと感じたので、この組み合わせとしました。 役組にワイルドカード(化け札)を使わないのは確率計算が大変で、得点表を作るのが面倒くさかったのも実は理由です。 説明書ではポーカー役を例えに使っていますが、ラミー役で例えるより馴染み深くて分かり易いとの考えからです。 セットコレクションのゲームであるラミー役の方が、もちろん近いです。同種連番の連(RUN)役を2枚からとしたのは、他のゲームには無いので凄い英断だと思います。これは枚数を増やすごとに得点が増えるFESCAワイルドラミーRや、その派生でもある五色波札の「なみマ」の役組を基にしているためです。また役名を漢字一文字で表現するところは正に「なみマ」の影響です。 さらにポーカー役に無い「彩」役は、FESCAのミクセルポーカーが基になっています。規則性の無い集まりで役として認められないバラバラな札でも逆にそれが特徴となること、枚数が増えればそれなりの役になる花札の「こいこい」のカス札集めが考えの基で、採用した理由となっています。 ブログでは名前を「トリコレ」としていましたが、あまりにも単純な省略連結であり、名前本来の識別する機能が失われています。でも呼び易さや分かり易さも重要なのでどうにも捨てきれません。安易な逃げ技ではありますが、特徴を表す「彩」のミクセル(Mixwell)由来のXをお尻に付けました。アクセントを前に置き、カタカナ表記では「トリコレックス」でなく「トリコレクス」としています。これで識別力も強化されます。 本当に創作レベル3なのか、前述のようにトリテとセットコレクションの組み合わせはオリジナルではないので、元ゲームがあるとすれば、フェスカ要素の追加といくつかの独創的アイデアの追加でレベル2止まりです。でも拡張ルールの「取り札の持ち越し」や「完全捨て流し」まで含めれば元ゲームとの類似度が大きくなり、融合型のレベル3と認めてもよいのではないでしょうか。 「2位以降の人は自分の札が取れない」「フォローできなかったら取れない」の基本ルールも独自性を何気に高めていると思います。でも所詮は創作サンプルゲームです。FESCAトリテの形態のひとつであって、改良を施しさらに進化させていく土台となれば幸いです。
- 2020/5/23 11:41
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- FESCA(フェスカ)のトリテを考える
- 陰陽五行プレイングカード FESCA(フェスカ)の創作サンプルとしてトリテ7種(実質5種?)を考えましたので公開します。 ゲーム名:FESCA素トリテ(ふぇすか すとりて) 創作レベル:★(1.0) 概要:FESCAのトリックテイキングゲーム(トリテ)の素となる基本ルール ルール説明: 標準的なマストフォローのトリテに従う。 陰陽は固定の切り札スートとする。 空無はリードで13、フォローで0のZAT、太極は陰陽のZAT扱いとする。 最も多くトリックを取った人が勝ち。最多トリック数が同しなら、その中で最後にトリックを取った人が勝ち。 人数に応じてカード編成を変える。 3人:14x3=42枚(Z,1~6) 4人:13x4=52枚(Z,1~8,陰陽の1と2を抜く、または2枚残し未使用) 5人:13x5=65枚(Z,1~10,太極抜き) 6人:13x6=78枚(Z,1~12) 7人:11x7=77枚(Z,1~12,太極抜き) ゲーム名:FESCA転倍トリテ(ふぇすか てんばい とりて) 創作レベル:★(1.0) 概要:取得したカードの枚数と種類で決まる得失点を競うトリテ ルール説明: 標準的なマストフォローのトリテに従う。 陰陽は固定の切り札とする。 空無はリードで0、フォローで13のZAT扱い。(※素トリテとは逆になることに注意) 太極は空無のZAT扱い。 得失点 五行札:1枚1点、必ず得点(プラス点)となる。 空無札:-2点×同スートの五行札の枚数、必ず失点(マイナス点)となる。 陰陽札と太極札:陰札は-2点、陽札は+2点、太極札を0点として各枚数分の点を掛け合わせた点 例えば、陰札2枚、陽札1枚なら、(-2)×(-2)×(+2) = +8点 よって陰札の枚数によりプラス,マイナスが切り替わる。太極札があれば必ず0点となる。 ただし陰札と陽札が足して13となる補数関係にある組(1と12,2と11,3と10,4と9,5と8,6と7)は、対消滅して無効化され点数計算からは除外される。(2020.5.22追記) これら札種毎の点を足し合わせた合計点を各人の得失点とする。 勝敗 最も点数の高い人が勝ち。同点なら取得トリック数が多い人が勝ち。 さらに同トリック数なら、その中で最後にトリックを取った人が勝ち。 ゲーム名:FESCAキリキリトリテ(ふぇすか きりきり とりて) 創作レベル:★★(2.0) 概要:切り札がゲームの途中で切り替わるトリテ ルール説明: 切り札は最初のトリックのリード札のスートとする。その札のランクが奇数で陽場、偶数で陰場で始める。 太極札が場に出た次のトリックから切り札スートが切り替わる。場の状態が陽場なら相生順で、陰場なら相克順で次のスートが切り札となる。陰陽場の切り替えは、陰陽札が場に出た時点で即時切り替わる。 相生順:木→火→土→金→水→木(カード裏面のエンブレムの白矢印の順番) 相克順:水→火→金→木→土→水(カード裏面のエンブレムの黒矢印の順番) 陰陽は見習いスートワイルドとする。見習いとは、場に出ているスートにのみ化けられるということ。 後から出される札のスートに化けることも可能であるが、場にある同ランクのスートには化けられない。 空無はリードで13、フォローで0のZAT、太極は陰陽のZAT扱いとする。 拡張ルール: 太極札が場に出た瞬間に、場の状態により切り札が切り替わる。 陰札6枚が出揃うと相克順に、陽札6枚が出揃うと相生順に、その瞬間に次のスートに切り札が切り替わる。 ゲーム名:FESCAミミックトリテ(ふぇすか みみっく とりて) レベル:★★(2.2) 概要:陰陽と空無は見習いの(ミミック)化け札(ワイルドカード)とするトリテ ルール説明: 切り札スートは最初のトリックのリード札のスートとする。 見習いスートワイルドは、場に出ている札のスートに化けられる。トリックに勝つためには切り札スートかリードスートに化ける。ただし本物には化けられないので、場に同一の札がある場合は、化けられずに陰陽スートの扱いで負けとなる。 見習いランクワイルドは、場に出ている札のランクに化けられる。ただし本物には化けられないので、切り札スートやリードスート以外の高ランクの札が場に出ていないとトリックに勝つことはできない。 陰陽札はゆるいスートワイルドとする。手札にある内は持ち主が自由にスートを決めてよい。 すなわち陰陽札を持っていてフォローしようと思えばできるけど、別スートとみなせばフォローしなくてもよい。 ゆるいミミックスートワイルドなので、場に出ている切り札スートのつもりで場に出した後で、場の状態が切り替わって切り札でなくなっても、後からリードスートに化けて勝負できる。 陰陽札をリードで出した場合は、スートワイルドではなく陰陽スート扱いとする。 手札に陰陽札を持っていればフォローして出さなければならない。陰陽スートに勝てる切り札スートは無い。 空無札はスートが確定しているので、同スートがリードされたらフォローして出さなければならない。 太極札は陰陽の空無扱いとする。 ゲーム名:FESCA天敵トリテ(ふぇすか てんてき とりて) レベル:★★(2.2) 概要:切り札スートがリードスートに従ってトリック毎に切り替わる変則トリテ ルール説明: 場の相状態によりリードスートに勝つスートを切り札スートとする。これを天敵スートと称する。 リードスートに対して、陰場なら相克先勝で陽場なら相生先負の関係で勝てるスートが切り札スートとなる。 場の初期状態は、最初のトリックのリード札の偶奇で決める。(奇数なら陽場、偶数なら陰場) 場の相状態の切り替えは、陰札か陽札が場に出たら即時に切り替わる。トリック勝負は全員が札を出し終わった時の場の状態で動的に切り札が決まるので、フォローできなくても切り札となって勝てる場合がある。 陰陽は第六の陰陽スート(固定の切り札ではない)として扱う。五行相関から外れているので切り札スートになることもない。(2020.7.23 追記) ゲーム名:FESCAミミック天敵トリテ(ふぇすか みみっく てんてき とりて) レベル:★★(2.4) 概要:ミミックトリテと天敵トリテの合成 ゲーム名:TESCAトリテ(てすか とりて) 創作レベル:★(1.0) 概要:少人数用にTESCAのカード編成を使用したトリテ ルール説明: TESCA(FESCAから金,土スートを抜いた52枚の構成)を使用する。 2人:15x2=30枚(Z,1~8)6枚は残し伏せたまま未使用とする。 3人:17x3=51枚(Z,1~12,太極抜き) 4人:13x4=52枚(Z,1~12) その他ルールは、FESCA素トリテに従う。 キリキリトリテでは、 順序は、木→火→水→木 陽場で次のスート(正順)、陰場で前のスート(逆順)に切り替わる。 天敵トリテでは、 強さは、木<火<水<木 の関係とし、場の状態に依らない。 以下は創作過程のツイッターのまとめです。 読み易くなるように段落と改行など修正されています。 陰陽五行プレイングカード #FESCA のトリックテーキング(#トリテ) を創作中なんだけど、オリジナル版の前にFESCAトリテの基本形態を確定しておくべきだと考えた。名前は「素トリテ」、素うどんの素(す)をつけてみた。 ちなみにFESCAの花札系ゲームは「花合わせ」からの対応で「素合わせ」、元素の素で「そ合わせ」です。 #FESCA #トリテ の基本形を考える。 トランプは13ランク×4スート=52枚の構成でトリテは4人制で手札13枚が標準です。今では占い用カードとなってしまったタロットカードも元を辿ればトリテ用のカードだとか。トランプより絵札が1枚多い14ランクの4スート構成の小アルカナに、切り札専用の22枚の大アルカナの組み合わせで78枚は偶然にも、FESCAの(12+1)(5+1)=78枚と同じです。 とすれば、陰陽を切り札専用とするのもありかも。 あるいは陰陽をスートワイルドとしてリードスートに化るのがFESCAらしくて良い感じ。 #FESCA #トリテ の基本形を考える。その2 陰陽をスートワイルドとすれば、マストフォローに、どう対応するかが問題だ。 手札にリードスートが無いが陰陽札はある場合である。同じスートとみなせば出さなければならないし、別スートだとみなせば出す必要はない。どちらもトリテとして成立するだろうけど、より選択の幅が広い後者の方がゲームとして悩みどころが多くて楽しめそうだ。 また陰陽札をリードした場合は、どう扱うかも問題だ。スートワイルドとして五行スートを宣言して出すのもあり。 宣言無しなら、次の人が決められると云うのもあり。 あるいはスートワイルドと第六スートの兼用もある。通常はスートワイルドとして使うがリードされたら、それを第六の陰陽スートとして扱うと云うこと。他者は陰陽スートをフォローしなければならない。 陰陽札の二面性が現れていてFESCAらしくあっていい! FESCA #トリテ の基本形を考える。その3 次は空無札の扱い。順当にFESCAの機能を割り当てるとすれば、ZAT(0と13)かランクワイルドなんだけど、ランク数の大小比較するトリテなので、扱いはちょっと難しい。バトエレ(戦争が元ゲ)のZATは基本13だけど相手が同じスートだと0になる規則である。マストフォローのトリテで、このルールを適用すると、ほぼいつでもゼロの使えない弱いカードになってしまう。トリテ専用ルールが必要だ。 例えば全員フォローで同じスートなら13そうでなければ0とする。またはその逆もある。 さらに、同じスートが二人だけなら13だけど三人以上で0とか。またその逆もあり。さらにもっとでは、同じスート枚数の多数決で決めるのもありそう。ちょっと見方を変えて、リードに使うときは13だけど、フォローするときには0になるってのは、どうだろう。 ひとつひとつ試してみる必要がある。突出して面白いとか、破綻していて使えないというのを除けば、ゲーム毎にルールを変えて楽しむ事もFESCAらしくて良いと思う。 もう一方のランクワイルドはどうだろう。 こちらの方が厄介かも。任意のランクに化けられるとすれば、最強の12に化けるのが当たり前だけど、ほぼ常に最強だとつまらない。FESCAの基本ルールの本物には化けられないを適用してもまだ強すぎる。 もっと弱いワイルドカードにしたいと思い付いたのが、見習い化け札だ。 いつでも何にでも自由に化けられるのが師匠タヌキだとすれば、目の前に見本がなければ化けられない新米タヌキが、それだ。徒弟、弟子、見習い、研修生、練習生と様々な表現があるが、現物を見て化けるの意味が伝わる「見習い」を採用した。 英語の表現も色々検討して"mimic"とした。模倣するの"imitate"より化けて騙す感じがあって、音節も短くて動詞で名詞で形容詞なのが使いやすい。 弱っちい化け札"weak wildcard"より"mimic wildcard"の方がかっこいい。 #FESCA #トリテ の基本形を考える。その4 目的は最も基本的なトリテのルールを決めること。だとすれば、できる限り単純であるべきだ。 ワイルドカードは複雑で難しくなりがちなので、基本形にはなり得ないことに気づいた。 シンプルにまとめて行こう。 陰陽スートは固定の切り札、 空無はリードで13、フォローで0のZAT、太極は陰陽のZATとする。 これを FESCA素トリテ と名付ける。 #FESCA #トリテ レベル1を考える。 創作中レベル1はトランプのゲームを基にFESCA要素を追加したゲームだ。どの程度FESCA要素を盛り込むかにより、少数表記で細かくレベル分けする。多く強く加えるほどレベル2に近付く。 例えば空無札の扱いをレベル加点ごとに並べると、 0.0 ランク0とする ランク13とする 0.1 0と13(ZAT)とする 0.2 ランクワイルドとする 0.3 ZATとランクワイルドの両方とする など。 より細かく分けると、ZATは2種あり、 「0か13のどちらか」.「0であり13でもある」 同じくランクワイルドにも 「硬い・きつい・強い」と「柔い・ゆるい・弱い」の2種がある。 前者は化けるスートを決めるのは一人だけで一度確定させたらそのスートに固定される。 後者は逆に自分でも他者でも自由にその都度決められ変化する。 陰陽札の扱いに関しても同様であり、これらの組み合わせ分だけのレベル1トリテが考えられる。 基本形を考えるで提示した「見習い化け札」のトリテをミミックトリテと名付けると、これは化け札と云うFESCA要素を取り入れているだけなので、レベル1ではあるが、限りなくレベル2に近い。 見本が無ければ化けられない「見習い化け」は、今までにない新しいアイデアなのでレベル2の独自性ある 新しいアイデアと云う要件を満たしているけど、それはトリテだけでなく汎用的に他のゲームにも適用できる。 新しいレベル1要素とした方が面白い。 #FESCA #トリテ レベル2を考える。 その要件は新規性のある独自ルールの追加だ。既にトランプゲームでも専用カードのトリテでも多種多様なアイデアが試されているので、真に新規かどうかは難しいけど、FESCAの特徴を活かして組み合わせれば、独自性は確保できそうだ。 例えば、単純だけど万能なアイデアに「負けるが勝ち」がある。獲得トリック数が少ない人が勝者とか。 それでは単純すぎるからと、少しひねりを加えて「ハート札は一枚ごとに-1点」の基本ルールで「ハーツ」は、大人気のトリテだ。 ハートの代わり陰陽スートを減点札とする。これだとレベル0だ。陰陽を見習いスートワイルドとする。 これでレベル1にはなった。あと一捻りアイデアが必要だ。FESCAの特徴に着目して考える。 陰陽と言えばマイナスとプラスに対応するので、陰札を-1点、陽札を+1点、他の札は0点としてみる。 単純すぎて面白くなさそう。 陰札をマイナス符号、陽札をプラス符号、他札を一枚1点としてみる。陰札を一枚取ると大逆転ありで、これは面白そうだ。でも陽札が活かされていないのが気になる。陽札は×2の倍機能札とするのもあるが、陰陽の対称性が失われて美しくない。 ならば陰札は-2点、陽札は+2点、他札は点数に関与しないとして、取り札の積を点数とするのが良さそうだ。 太極を陰陽スートに含めるとすれば、0点がふさわしい。 欠点としては必ず点数が2のべき数になってしまうこと。 改良案は、陰陽スートによる点とは別に五行札を一枚1点とし、空無札は取得した同じスートの五行札の枚数掛ける-2点とするなど。 名前はどうしようか。 陰陽符号トリテ、陰陽倍々トリテ、陰陽正負反転トリテなど。やはりゲームの特徴を表す用語は使いたい。 陰陽転倍トリテ、正負符号反転と倍々を一文字ずつ取って繋いでみた。 陰陽札に減点要素を与えると、不利になる状況でわざと負けるように、リード以外のスートに化けることができるが、これは許すべきか否か。少人数なら場に出ているスートにしか化けられないという「見習い化け」の縛りが効くので許して構わないと思う。多人数では、化けられるなら必ずリードスートに化けなければならない、とすべきだと思う。 切り札有りルールなら、可能ならより強くスートに化けなければならない、とする。 ここで「可能なら」の条件が付いている理由はランク一致して同一札には化けられない原則があるためだ。 このような詳細詰めや得点のバランス調整が必要だが、今はアイデア出しなので、後回しにしておこう。 #FESCA #トリテ レベル2を考えるは、まだまだ続く。 独自性あるアイデアのネタ元はFESCA要素にあり、ということで、まだ触れていないスート関係に着目してみる。 陰陽を見習い化け札として、他の五行スートから切り札スートを決める切り札有りルールのトリテを考える。 FESCAにはスートに相生相克の順序関係がある。 ゲームの途中で切り札スートが次のスートに切り替わるトリテはどうだろう。 切り替えのタイミングは、と言えば、FESCAの定番ルールの太極札が場に出たときとする。 切り替えの順は、場の相状態で決める。 陰場なら相克の順序で次のスートに、陽場なら相生順で、場の相状態の切り替えは陰陽札が場に出たらその都度に、これも定番だ。 詳細に切り替えタイミングを考慮すると、札を出した直後とターンやフェーズ単位の境界の二つがある。 例えば陽場で陰札、太極札、陽札の順で出されたトリックで途中で切り札が替わるのか、次のトリックから切り替えるのか。 ルールの分かりやすさと面白さのどちらを優先するかにもよるが、試して見なければ分からない。 前者なら即時切り替えなとで、陰札が出て陰陽に切り替え、その状態で太極札が出て相克の順で次の切り札スートが確定する。 陽札が次に出されて陽場に戻るが、新しい切り札は既に決まったので影響ない。 フォローできずに捨て札として出した札が思わぬところで切り札になってトリックが取れてしまい、流れが変わって逆転勝利とか、はちゃめちゃ感が楽しめそう。 後者なら、最後に出された陽札で陽場のまま相生順で次のトリックからの切り札が決まる。 太極札を出しで思いどおりの切り札スートにしたつもりが、次の人に陽札を出されて、ひっくりかえされたとか、戦略的な深読みが面白いと言う人もいるはずた。 やっぱり決められない。どちらも公式ルールとしておき、市場原理に任せるのもありか。 切り札スートを切り替えるトリテの名前を決めるの忘れていた。 やはり特徴を表す名前が望ましいので、まんま「切り札切り替えトリテ」として、省略して「キリキリトリテ」はどうだろう。 英語で、切り札はトランプなのは、トリテする人は誰でも知っていることだけれど、一般人には伝わらない。 切り札と言う用語は、本来はトリテで使われて、カードを切ると云う動詞にもなった一般用語でもあるのに、元の用語を使うと、むしろ意味が伝わらない。「スイッチトランプ」はダメダメかなぁ。 #FESCA #トリテ を改良する。 #ゲムマ ブログに創作サンプルとして公開したFESCA転倍(てんばい)トリテだけど、よく考えたら陰陽札を12枚全部独占した得失点が半端なくデカくなりゲームとして破綻していることに気づいた。多人数で序盤から陰陽スートをリードすると 皆がフォローすると一気に5,6枚は集まってしまうことはざらにあり、それが2,3回続けば10枚以上の独占も容易である。2のべき乗なので、10枚で1024点、11枚で2048点、12枚だと4096点だ。五行札は1枚1点なので、1ゲームで全て独占しても60点だ。 得点バランスが悪過ぎだ。 改良案として陰札と陽札の補数関係の対消滅ルールを考えた。陰陽札で足して13になる2枚組は点数計算から除外すると云うことだ。例えば1と12,2と11,3と10の組み合わせだ。12枚全部集めたら、6ペア全て無効化されて0点だ。陰陽別に分けて集めても混在して集めても、有効枚数の上限は6枚と なるので最高得失点は2の6乗の±64点に抑えられる。 これにより陰陽札をリードする無駄遣いがなくなり、切り札として要所に使用されるだろう。 変更履歴 2020.5.22 「FESCAトリテを改良する。」以降を追加し、対応するFESCA転倍トリテのルールに、補数関係で対消滅の文を追加 2020.5.22 カード編成4人用の2枚余りを追記修正 2020.5.22 最高得失のは2の6乗の±64に抑えられる。⇒ 最高得失点は2の6乗の±64点に抑えられる。 2020.5.22 検討して"mimic"模倣するの"imitate"より化けて騙す感じ ⇒ 検討して"mimic"とした。模倣するの"imitate"より化けて騙す感じ 2020.7.23 以下の補足説明文を天敵トリテに追加 陰陽は第六の陰陽スート(固定の切り札ではない)として扱う。五行相関から外れているので切り札スートになることもない。
- 2020/4/30 19:30
- 按理具庵
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- フェスカ・つじむら
- リストラ退社を機に一人起業しちゃった駆け出しの発明家、合同会社 按理具庵の代表、 デザイナー名として一時「つじむら・せんじゅうろう」を名乗っていたがフェスカに専念するために改名。 大手電機メーカー子会社をリストラで早期退社、 社畜人生を終わらせて、 子供のころ夢見た発明家として一人起業、 ・・・してみたけれど、 暇にまかせて、アイデアだけは次々と出てくるけど、 ヒット商品となる発明品はそうそうできる訳もなく、 売る物なくて無収入、退職金を食いつぶす日々...。 そんな中、初めてこれは売れるもかもと思い立ち、 ゲムマ2017春を視察見学、その規模と来場者数に驚き、 これは行けそうな気になって、その勢いで2017秋に申し込み、 というようなことがあっての初参加でした。 FESCA(フェスカ)は会社としての初製品・初商品ですが、単なるゲーム用カードではなく、トランプに対抗し得る すごーい発明品だと思っています。 皆様のご支援を、よろしくお願い致します。 ちなみに元職はソフトウェア・エンジニアでした。 今は本業が発明家ですが、シンボル・形状・コードのデザインおよびコピーやネーミングなどを得意としています。 名刺の肩書きには 機能美を追求する形と仕組みのアートデザイナー 兼 駆け出しの発明家 としています。 第一発明品である「しなり折りカード立て」をゲームに応用して以下のような作品に展開中です。ちなみにFESCAは第三発明品です。 (1)紙製ミープルのシートゥプル (2)カードゲーム用サマリー付きカード立て(FESCAワイルドラミーR用として) (3)世界一クールでクリエイティブでチープなチェス駒のリリリチェス (4)将棋のチェス化あるいは将棋駒のリノベーションのJewelsChess(ジュエルズチェス)
- 2018/1/5 15:40
- 按理具庵
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