按理具庵 @anriguan
「あんりぐあん」 と読みます。駆け出しの発明家が勢いで一人起業してしまった会社です。
陰陽五行プレイングカードFESCA(フェスカ)をトランプの再発明として創作しました。
しなり折りカード立てが第一発明品で、これを応用した紙製ミープルやチェス・将棋駒に展開中です。
- FESCA(フェスカ)は78枚だけどタロットではない
- 2020/7/7 11:25
#トランプゲーム の説明図を作るのが大変なので、テキストだけで何とかならないか考えてたらUnicodeにトランプカードの絵文字があることを思い出して調べてみたら、その近くに謎のカード絵文字を見つけて、なんじゃこれ~、となった。
枚数が22枚でローマ数字が付いてることから、直ぐに#タロット の #大アルカナ だと気付いた。よく見るとトランプの方も絵札がJQKでなくJCQKとなってるし、絶対にそうだと確信した。ちなみにCはカバロ(cavallo、騎士)だ。
0は愚者、なるほどイイ感じ、
1は魔術師、えっ、ただの人?、
2は女教皇、これは誰がどう見ても赤ん坊??、
3は女帝、おさげ髪の女の子?、
月や太陽もあるので、やっぱり大アルカナらしいんだけど太陽3枚に月2枚??
で、再びの、なんじゃこれ~ってなった。
この謎はWikipediaの「ゲームとしての現在のタロット」を読んで解決した。
#トリックテイキング ゲームに使われるタロットは占い用とは全く違うんだってこと。
そんなん初めて知った。この発見の喜びを#ゲーム好き の皆にも共有したい!
さらに面白い発見があって、この#ピクトグラム っぽいカードの #Unicode 文字は最新のフォントにしか含まれていないらしい。ブラウザーで表示されている文字をテキストエディタにコピペしても正しく表示されなくて、HTMLソース解析までしてしまった。
WindowsのIMEパッドでは、追加多言語面の後ろの方に麻雀やドミノ牌と共に並んでる。
色々試してみたけど含まれてるフォントはSegoe UI Symbolのみっぽい。
それにしても、このカードデザインは寄せ集めのパクリらしくて手抜き感が酷い。春夏秋冬は麻雀牌からだろうけど、春のチューリップだけ別のところから持ってきたらしく統一感がない。朝昼夕夜、風と地、火と水は、頑張った感はあるけどセンスは悪いかも。
これに関連して思い出したことがある。
#ゲムマ のブログの「FESCA(フェスカ)誕生秘話」にも書いたけど「トランプって西洋生まれなのに不吉とされる13のランク数って、どうして?」の件だ。
少しばかり手間をかけて真面目に調べれば分かることなので、あえて答えは書かなかったたけど、ネット検索で多数表示される俗説と呼ばれるウソ情報が氾濫していて、なかなか正しい答えに辿り着けないので、やっぱり明記しておく。
答えは簡単でランク数は13だけじゃない。たまたま近代に日本に伝わってきた英米式のカードが13ランク×4スート=52枚の構成だったってこと。欧州ではラテン式と呼ばれる12ランクの方が歴史的にも古くて主流であった。16世紀に日本に伝わったカードはその形式で、ポルトガル語のカードが「カルタ」で日本語の「かるた」となって、天正カルタや花札の48枚構成の元になった。
14ランク×4スート=56枚のトリックテイキング用のカードもあって、切り札専用カードを加えて78枚構成のタロットが生まれ、これにオカルト要素を追加して占い用に売り出したら大ヒットしたというのが事実らしい。古めかしいデザインで神秘感を演出したのを、後世の愚かな人が「タロットはトランプの起源」とか信じちゃって論争にもなったようだが、やっぱり歴史的な証拠資料からも否定されているそうだ。
話が逸れたが、まとめると「13だけではなく、12や14もある。日本で普及した英米式カードが13だった。」ということ。
ここで満足してはいけない。なぜ英米式カードは13ランクだったのか。ここまで突き詰めた記事は見つけられなかったので勝手に自分で考えた。
ランク数はゲームの種類によって決まる。当時はカードゲームと云えばブリッジが圧倒的な人気で、4人制の2人2組のペア戦で引き分けにならないように奇数トリック数となるようにランク数の13が選ばれたのだと考える。
訂正です。 「ラテン式の12ランクの方が歴史的に古く主流だった」は言い過ぎで、ラテン式は古いデザインを保持しているだけで、12ランクが主流というわけではなく、歴史的には13ランクの方が主流で、他のランク数がそこから派生したという可能性があります。
関連:
FESCA(フェスカ)誕生秘話ートランプをゼロから再発明してみたら、こうなった。
変更来歴:
2020.07.09 「訂正です。」からの段落を追加しました。
2024.06.10 画像ファイルの再アップロードで復旧作業。サムネイル画像はこれだったかな。