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お初にお目にかかります。uoon(うおおん)と申します。 ルールが分かりやすく、ボドゲに触れたことがない人もある人も変わらず楽しいものを作っています。 是非Twitterなどチェックいただけますと幸いです。

箸を正しく持って、笑われた。
2024/9/19 22:44
ブログ

お初にお目にかかります。uoonと言います。
ゲームマーケット2024秋に出展をします。

以下に続く文章はそこで出す新作の製作日記になります。

 

学生時代、「箸の持ち方」が話題になったことはないだろうか。
それは給食の時間であったり、修学旅行の朝食会場であったり。
特に小学校や中学校でその話題を切り出すのは決まって箸の持ち方に自信がある人たちだった。

僕は、自分が間違っていると馬鹿にされたらどうしようと不安に思いつつ、
箸の持ち方に自信がある人たちが講評しにくるのを息を潜めて待っていた。
ただ、一度として馬鹿にされたことはなかった。

「その持ち方は正しい」

そうやって自信家の皆様に認められてきた。だから、
少しだけ箸の持ち方には自信があった。
にも関わらずだ。

 

「持ち方が正しかろうが弱ければ意味がない」
「正しい持ち方してんの?キッショ」

 

そんな罵声をもうすぐ30歳になろうという今、浴びることになるとはつゆとも思わなかった。

 

(映画のようなオシャレなタイトルの出し方)

 

鍋をテーマに、箸を使ったゲームを作りたい!と盛り上がったあの日からしばらくして、
ようやくゲームのたたき台ができたのでテストプレイ会を開いた。

ゲームはとてもシンプルなもの。鍋の中には3種類の具材が入っている。肉、野菜、キノコ。
鍋の周りにはカードが何枚か積まれていて、それぞれのカードには「肉が2個、野菜が3個~」というように注文が書かれている。
プレイヤーは誰よりも速く鍋から具材を取り出し、一番速くその具材たちを取り出せた人がカードをゲットできる。
最終的に制限時間内にカードを1番多く取れた人の勝ち。
(※最終的に販売するルールとは少し異なります)

やってみるとそれはとても盛り上がった。
ゲームをやる人には伝わるだろうか、Overcookedと似たような盛り上がり方をした。

うまく箸で持てないことにイライラしてみたり、ライバルが狙っているカードを先んじて取れて喜んでみたり。
ルールがシンプルながら、箸のうまさだけでなくてどのカードを取りにいくか。という心理戦要素も面白かった。

しかし、何度やっても勝てない。僕が。

考えてきたの自分なのに。

チップとかも自作して用意したのに。

 

いや、もうコツは掴んだ。次はイケる。と思うが、勝てない。
惜しいところまで行っても、一位に届かない。
そんなことを思っていたところで、言われる。

「弱くね?」

心臓がキュウってなった。
きっと、いつの頃か箸の持ち方で笑われていた隣の同級生も、同じ気持ちだったに違いない。
粒だてないで。お願い。
それは自分から言わせてほしい。
なんか恥ずかしくなっちゃうじゃん。
次、次は勝てそうだから。早く次をやろうよ。

 

結局、テストプレイ会は大成功だったが僕が4人プレイで勝利をすることはなかった。
完成した今なお。

 

一通りプレイをして、バランス調整など済ませて談笑をしていると、箸の持ち方の話になった。
4人中2人がイカれた箸の持ち方をしていた。
「なんだそれ!よくそれでつかめるな!」と言ってみた。

でも僕は彼らに一度も勝ててはいない。

「え?それどうやって持ってるの?再現するのも難しいんだけど」と言うけれど、

僕は彼らに一度も勝ててはいない。

 

一人が言う。言っちゃいけないことを。
「でもお前勝ててないじゃん」
その一言が彼らの反撃ののろし。そこからは「ナベブギョー」の下手さをぼろくそに攻められるのだった。
箸の持ち方に正しい、正しくないなんてものはない。
いかにうまくものをつかめるか、いかに結果を残すかが重要だったのだ。
小中学生の頃の自分に言いたい。持ち方ではなく技術を身につけろと。
 

 

 

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ゲームマーケット2024秋の二日間販売をいたします。

また、ゲムマ参加作品を先行して楽しめる試遊会「フォアシュピール」にも参加します。
事前にチケットを買っておく必要があるらしいのでお早めにご購入ください!お待ちしております。

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