ちゅーボド @chu_bodo
ブース概要
名古屋の社内ボードゲーム同好会活動から生まれたゲーム制作サークルが、ゲムマに初出展! 初のオリジナルボードゲーム『新聞王 :THE SCOOP WARS』(名古屋ボードゲーム楽市「フレッシュドラゴン大賞2026」推薦賞受賞)と『名前のないレストラン』を頒布します。両タイトルとも、ゲムマ公式サイトとGoogleフォームで予約受付中。【土曜-H14】でお待ちしています。
#ゲームマーケット2026春
— ちゅーボド@ゲムマ2026春【土曜-H14】 (@chu_bodo) May 1, 2026
【土曜H-14】ちゅーボド
『新聞王:THE SCOOP WARS』&『名前のないレストラン』
▼予約フォームを公開しました!https://t.co/i5Zv0DIAVZ
説明書も公開中なので、ぜひご参考に📝
📰新聞王✒️https://t.co/6HsOrt1uT0
🍽️名前のないレストラン🍳https://t.co/s2baY4UbTx pic.twitter.com/MM9kQAirMb
新着ブログ このブースのブログ一覧へ
-
-
- #4「テーマとアートワーク」 新聞記者が本気で考えた新聞記者のボードゲームができるまで 『新聞王:THE SCOOP WARS』デザイナーズノート
- 4.テーマとアートワーク『新聞王:THE SCOOP WARS』(以下『新聞王』)のデザイナーズノート第4回です。『新聞王』の核となっている以下の4点について紹介するのは、これで最後になります。ということで、いつものラインナップ。軽すぎず重すぎず、単純すぎず複雑すぎない、ちょうどいいプレイ感他プレイヤーを直接攻撃はしないがソリティア感もない、適度なインタラクションメインのメカニクスは、バッティングとエリアマジョリティ(サブは、ドラフトとセットコレクション)テーマは新聞記者や新聞業界、取材競争このうち今回は「4」の「テーマ」と合わせて、『新聞王』独特のアートワークやコンポーネントについても触れたいと思います。新聞のゲーム、もっとあってよくないですか?まずはテーマについて。「新聞」に関連するあれこれは、ゲーム化しやすそうな部分が多々あるように以前から見えていました。『新聞王』のテーマである取材競争以外でも、たとえば紙面は「ウボンゴ」のように隙間なくレイアウトされていてパズルのようだし、朝夕刊の締め切りが毎日定期的にあるのは制限時間内に何かを完成させる協力ゲームを連想させる…といった具合です。つまり、新聞はボードゲームの題材として、とてもポピュラーなんじゃないかと思っていました。しかし、現実はそうではないようです。私の知る限りですが、新聞をメインの題材にした、私が好む運と戦略のバランスがほどよい対戦ゲームはあまり見当たりません。特に国産ゲームでは。(ちなみにBGGには「Newspaper games」というリストがあります https://boardgamegeek.com/geeklist/166456/newspaper-games)なんで? というのが率直な気持ちです。私自身が新聞社で四半世紀働いてきた「中の人」ということもあり、この現状にはちょっと悲しみと不満を感じてきました。そこで発揮したのが、ボードゲーム制作者の多くに共通する「ないものは自分で作る」の精神。付け加えるなら「新聞離れ」を何とかしたいというのも、動機の1つです。若者はまだしも子どもに聞くと、新聞を読んだことはおろか見たこともないという答えも珍しくありません(このことも、新聞テーマのゲームがあまりない理由の1つかもしれません)。「ゲームを通してなら、子どもにも少しは新聞に興味を持ってもらえるのではないか」という下心を、隠すつもりはありません。ただ、それだけでもありません。ドラマなどで見る何となくそれっぽい新聞記者像ではなく、自分ならより現実に即したものが作れるのではないかという思いもありました。テーマ先行だからできること・できたこと以上のことから、ゲームデザインの面では『新聞王』は完全に「テーマ先行」でした。バッティングゲームを作りたくて『新聞王』を作ったわけではない。テーマを最も適切に表現できるメカニクスが、バッティングであり、エリアマジョリティだったということです。バッティングは取材範囲を同じくする同業他社の記者のネタかぶりであり、エリアマジョリティは取材場所を巡る主導権争いである。後から足したセットコレクションやドラフトも、各紙の特色を表現できることもあって採用しました。とはいえゲームはゲームなので、完全にリアルというわけではありません。ただ、新聞社についてよく知る人ほど、ゲーム中にニヤリとできる部分もあるかもしれません。その例でいうと、記者カードのうち「写真部」と「デジ編」はゲーム中で唯一共通する「2」という数字を持ち、他に比べてバッティングしやすくなっています。写真部とデジ編記者はともに、商売道具であるカメラを手にしていますこれは前者が「写真」、後者が「動画」というビジュアルコンテンツを主に担当するために、取材現場もかぶりがちという現実を反映してみました(ちなみに会社によっては1つの部署で両方担当している場合もあるようです)。また、新聞記事の見出し付けやレイアウトを担当する「整理部」の記者カードのフレーバーテキストには「4倍ゴロゴロ見出しで畳みます」という謎のワードを添えましたが、どういう意味か正確に分かる人はかなりの新聞マニアではないでしょうか。これは私自身に整理部勤務の経験があるから考えられた、なかなか味のあるセリフだと思っています。整理部記者が手に持っているのは「さし」などと呼ばれる新聞社独特の目盛りが刻まれたレイアウト用の定規ですそして、最強の「エース」は、どの部署の記者かをあえて示していません。そうしたのには、プレイヤーそれぞれが思う最強の記者像を当てはめてもらえばという狙いがあります。補足すると、各記者が持つ1〜10の数字は、実在する部署の優劣を示すわけではなく、あくまでゲーム上のものです。実際の新聞社もゲームの『新聞王』も、それぞれの記者が適材適所で活躍することで最大の力を発揮できる、ということは声を大にして言っておきたいです。関係者から「○○部がこの数字なのは納得いかない」といった意見があったので(笑)場所に込めた思い記者以外の要素にも、自分ならではの工夫を盛り込みました。たとえば、ゲームに登場する4種類の場所、「国会」「スタジアム」「新聞社」「出張」について。このうち「新聞社」を入れたのが、最も自分の作品らしい点ではないかと思います。ふつうのゲームなら「事件現場」などが登場すると思いますが、あえて採用しなかったのは、ゲームの中とはいえ事件や事故を軽々しくは扱うのはやめようという自分なりの思いがありました。そのかわりに入れたのが「新聞社」。ふだん縁のない人にも興味や親しみを持ってもらえたらと、会社の中のできごとをゲーム内で表現してみました。新聞社と新聞社で得られる「小ネタ」の一例。ありそうでなさそうでありそう?なネタをちりばめてみましたまた、各記者は配置ボーナスを得られる「得意場所」を1~2つ持っています。運動部は「スタジアム」、整理部は内勤記者なので「新聞社」で働くのが得意、といった具合です。この要素も、新聞記者の実情を上手くデフォルメしてゲームに落とし込めたのではないかと思っています。予想外のイラストでつくられた世界観『新聞王』のイラストをはじめとしたアートワーク全般は、夏目ミホ先生にお願いしました。(同時リリース作の『名前のないレストラン』も同様です)先生と言っても同じサークルの仲間なので、とても気安い関係です。サークル内にデザイナーがいることが、我が「ちゅーボド」最大の強みと言えるかもしれません。ちなみに記者のキャラクターを描くにあたっての参考のイメージとしてはアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」のキャラクターや、「富士-脱出-」「ブラッディイン」などのアーティスト Weberson Santiago の作品を提示しましたが、できてきたのはこれまで紹介してきたとおりのイラスト。いい意味で裏切られました。「PSYCHO-PASS サイコパス」などを例に挙げたものの、あまりにハードボイルドやアニメチックに偏ってしまうと、取っつきにくくなるかもしれないと危惧していましたが、全くの杞憂に。既存のどのゲームにも似ていない、キャッチーかつ独特な世界観が出ているのではないでしょうか。ゲームの内容はともかく、このアートワークが気に入った・気になった方にもぜひ、『新聞王』を手に取って見ていただければと思います!カードだけで「ボードゲームらしさ」を出す私自身はカードゲームも好きですが、ボードを使った盤面のあるゲームがより好みです。『新聞王』のコンポーネントはカードのみですが、記者カードの累積で「盤面」がつくられていくので、プレイ感はボードゲームに近いものにできたと思っています。制作の中期までは、カード以外にも得点の記録用にボードやチップも使っていたのですが、(#1で理想に挙げた「サンファン」のように)すべてカードで完結するのがスマートでいいと思い、その方向にかじを切ったことでゲーム内容の整理にもつながりました。とはいえ「ボードありのゲームを作りたい」という気持ちもやはり強いので、今後の楽しみに取っておきます。また、ゲーム本体に引けを取らず重要なコンポーネントである「説明書」の分かりやすさにも心を砕きました。説明書づくりは本業と近い部分の作業でもあり、とても楽しめたのも良い思い出です。随所にちりばめたフレーバーテキストを読めば、ゲームの世界により没入できるのでぜひ!説明書では各フェイズの説明に入る前にフレーバーテキストを添えました。こういった記述がある既存のゲームの説明書もとても好きです これらのコンポーネント全般の製造は、我々の地元でもある名古屋の「BGM / 盤上遊戯製作所」様に依頼しました(同時リリース作の『名前のないレストラン』も同様です)。おかげでとてもクオリティの高い製品になり、心地よくプレイしていただけると思います。 それでは今回はこの辺で。ここまでの4回で、『新聞王』がどのようにできていったかをほぼ余すところなく紹介できたと思います。希少だからこそ刺さる人には刺さる、オリジナリティある新聞テーマのゲームとして『新聞王』を末永く愛してもらえたら、作者にとってこれ以上の幸せはありません。最終回の次回は、ボツ要素をまとめてご紹介しようと思います。ジャッキー・チェンの映画のエンドロールで流れるNG集のように、気軽に楽しんでいただければ幸いです。 ここまで読んでいただき、ありがとうございました!詳しいルールを知りたくなった方は、説明書を公開中ですので、ぜひご覧ください。取り置き予約フォームも公開中です。面白そうだと思っていただけたらぜひぜひ、ご予約ください!
- 2026/5/18 16:02
- ちゅーボド
-
-
-
- 【名前のないレストラン】ゲームで勝つためには…ボーナス報酬チップが🔑カギ!!
- こんにちは再び「名前のないレストラン」です 前回は 基本的なルールを紹介させてもらいました。おさらいとして…・配役「客」「ウェイター」「ネームメーカー」に分かれる・「ネームメーカー」は 配られるワードカードを上手く使って 料理名を考える・「ウェイター」が 料理名を読み上げる・「客」は 最もネーミングセンスがあると思う料理名を選ぶ・選ばれた「ネームメーカー」は 報酬としてチップをもらう…でしたここにもう一つ プラス要素があります・「ネームメーカー」は 配られるワードカードを上手く使って 料理名を考えるここがポイントです! 「ネームメーカー」には 5枚のカードが配られるのですが ここで…・ワードカードを使えば使うほど ボーナスチップをもらえる…のです!! 例えば、上の写真のカード3枚(野菜、じっくり、フワフワ)が手元にあるとします「ネームメーカー」が料理名『じっくり煮た野菜スープ フワフワメレンゲを添えて』を考案「客」に選ばれれば ボーナス報酬チップを3枚獲得できます!!ただし「客」に選ばれなければチップはゼロです😅ボーナス報酬チップを欲張ると 良い料理名はできない…ゲームで勝利するためには より多くのボーナス報酬チップを獲得しないといけない……このあたりの駆け引きが!!このゲームの醍醐味です🤗 説明書のルールどおりに プレーしなくても…【面白い料理名を考えた人にチップ】【インターネットで探した料理画像の料理名を考える】などなど、オリジナルでやってもらってもいいです🙂 では 会場でお待ちしております🤗
- 2026/5/14 13:31
- ちゅーボド
-
-
-
- #3「計画を促すメカニクス」 新聞記者が本気で考えた新聞記者のボードゲームができるまで 『新聞王:THE SCOOP WARS』デザイナーズノート
- 3.計画を促すメカニクス『新聞王:THE SCOOP WARS』(以下『新聞王』)のデザイナーズノート第3回です。これまでと同様に、『新聞王』の核である以下の4点について、1つずつご紹介していきます。軽すぎず重すぎず、単純すぎず複雑すぎない、ちょうどいいプレイ感他プレイヤーを直接攻撃はしないがソリティア感もない、適度なインタラクションメインのメカニクスは、バッティングとエリアマジョリティ(サブは、ドラフトとセットコレクション)テーマは新聞記者や新聞業界、取材競争ということで今回は、「3」の「メカニクス」についてです。メインのバッティングとエリアマジョリティについては前回書いたので、補助的に導入したドラフトとセットコレクションにまつわるあれこれを書いていきます。きっかけはテストプレイこれらを導入するきっかけとなったのは、制作も終盤にさしかかっていたある日のテストプレイ。その中で、ある方から「計画を立てる面白みに欠けている」という趣旨の指摘を受けたことでした。すでに仕上がっていたバッティングとエリアマジョリティで、ゲームの骨格はほぼできていたけれど、いまひとつ深みがない。それは自分でも何となく分かっていました。物足りなさを感じる中で「計画性」という言語化された示唆をもらい、大いに腑に落ちたというわけです。前回書いたとおり、ゲーム全体を通したエリアマジョリティ争いにも、それなりの計画性は必要です。しかしその反面、他者とのインタラクションでたやすく揺らいでしまう傾向もあります(それに臨機応変に対応するのが面白さでもありますが)。なのでエリアマジョリティだけでは、プレイヤーがゲームを通して「自分はこの路線で行く」と徹底できる行動の指針や、次の一手だけでなく次の次の一手、さらにその先まで考えるまでにはなりにくい面がありました。そういった、うすうす気付きながら見過ごしていた課題を突き付けられたからには、さまざまなアイデアを試してみる以外ありません。その後の試行錯誤の結果、「プレイヤー個別の目標となるカードを、ゲームのスタート時にドラフトで選択する(カードをプレイヤー間で回して1枚ずつ手元に残していく)」要素を追加したというわけです(なお、この追加要素の検討中も含めたボツ要素の数々は、最終回にまとめる予定です)。高かったテーマとの親和性最終的に採用した目標カードは15種類あり、その多くは、特定の場所やジャンルの得点カード(ラウンドごとに競う比較的小さな得点なので「小ネタカード」と名付けました)を集める、スタンダードなセットコレクションとなりました。セットコレクションの課題によって促される、ある方針に基づいてカードを集めるゲーム中の行動がそのまま、特定のジャンルの話題を新聞紙面に集める「特集づくり」を彷彿とさせ、テーマとも非常に好相性だったからです。小ネタカードには以前からニュースの見出し風のフレーバーテキストを付けていましたが、どうしてもただの数字として認識されがちでした。それがセットコレクションの対象となったことで、数字だけではない魅力を持たせられたのも、大きな成果でした。写真は小ネタカードの一例。場所を示すカード下部のアイコンのほか、右上には特定ジャンルのアイコンがあります目標カードの名前は、そのまんまですが「紙面計画」としました。プレイヤーが担当する各新聞社が持つ編集方針を表現するものとして、テーマ性をさらに強化できたと思います。次に検討したのは、各プレイヤーがゲーム開始時に持つ紙面計画の枚数です。1枚では物足りないうえ、達成が困難になった時に救いがないので即却下。かといって3枚だと記憶する負荷が高く「どんな課題だったっけ」とゲーム中に確認する頻度が増えることになります。『新聞王』の本来の核であるバッティングとエリアマジョリティへの集中力や、持ち味のテンポの良さを削いでしまい、好ましくないことにすぐ気付きました。結果、組み合わせ次第で十分にさまざまな戦略がとれる2枚に落ち着くことに。その2枚はドラフトで選ぶので、ある程度は能動的に自分好みの作戦を立てられますし、両隣とのカードの受け渡しもあるので他プレイヤーの狙いもなんとなく察することができます。何よりほぼ確実に毎回組み合わせが変わるので(15C2で105通り)、その時次第の作戦を試す楽しみがあり、繰り返し遊んでも飽きにくくなりました。写真は紙面計画カードの一例。セットコレクション以外にも、条件を満たしたら即時に得点するものなどがあります最後の最後のひとさじこうして導入した紙面計画は、文字通りプレイヤーに計画性を要求するのにつながりましたが、さらにもう1点、細かな最終調整を加えました。得点カードの山札トップを公開し、次のラウンドへの見通しが立つようにするというルール変更です。次に何が来るかを開示するのは、デジタルゲームの「テトリス」や「ぷよぷよ」などでもおなじみのオーソドックスな手法。その情報をもとに強いカードを温存しておくなど、計画性を持ったプレイングをさらに促すことができました(これに関しても、次の次のラウンドの得点まで見えてしまうとプレイヤーへの負荷が高くなりすぎるので、次のラウンドまでにとどめました)。 戦略性だけでなくリプレイ性も向上し、ゲームとしての完成度を最後にもう一段階引き上げることができたドラフトとセットコレクション。意識したのは、バッティング×マジョリティという強い土台があるので、あくまでそれを壊さず、より面白くするためのスパイスとして調整することでした。いずれも追加したのは制作終盤だったので大変ではありましたが、だからこそパズルの最後のピースをはめるようなゲーム作りの醍醐味を味わえました。テーマにも合っていたおかげで、最初からあってもおかしくない要素として付け加えることができ「取って付けた感」をあまり感じさせない仕上がりにできたのは、僥倖というほかありません。それに何より、テストプレイというゲーム制作の基本中の基本の大切さに、改めて気づくことにもなりました。「計画性」もそうですし、制作過程でいただいたさまざまなアドバイスや示唆、問題点の指摘がなければ、『新聞王』は悪い意味で全く違うゲームになっていたはずです。地元の「名古屋テストプレイ会」の参加者の皆さんをはじめ、テストプレイに協力していただいた方々には、本当に感謝しかありません。 それでは今回はこの辺で。次回は、最後の項目。新聞記者や新聞業界、取材競争という『新聞王』の根幹をなすテーマについて。合わせて、『新聞王』独特の世界観を形づくるアートワークとコンポーネントについても書きたいと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!詳しいルールを知りたくなった方は、説明書を公開中ですので、ぜひご覧ください。取り置き予約フォームも公開中です。面白そうだと思っていただけたらぜひぜひ、ご予約ください!
- 2026/5/13 1:40
- ちゅーボド
-
-
-
- #2「適度なインタラクション」 新聞記者が本気で考えた新聞記者のボードゲームができるまで 『新聞王:THE SCOOP WARS』デザイナーズノート
- 2.適度なインタラクション『新聞王:THE SCOOP WARS』(以下『新聞王』)のデザイナーズノート第2回です。前回に引き続き、『新聞王』の核となっている以下の4点について、1つずつご紹介していきます。軽すぎず重すぎず、単純すぎず複雑すぎない、ちょうどいいプレイ感他プレイヤーを直接攻撃はしないがソリティア感もない、適度なインタラクションメインのメカニクスは、バッティングとエリアマジョリティ(サブは、ドラフトとセットコレクション)テーマは新聞記者や新聞業界、取材競争このうち今回は、「2」の「適度なインタラクション」という難題について。インタラクション、と一口に言ってもいろいろな種類があると思いますが、人と人が対面で遊ぶボードゲームの醍醐味であることは間違いないでしょう。ただ近年のゲームでは、あからさまな直接攻撃はあまり好まれないようです。『新聞王』の制作においても当初から、直接攻撃はテーマ的にそぐわない気がしていました(新聞社同士が競うのはあくまで情報の速さや確かさで、他社を攻撃するわけではないので)。一匹狼は ずらして牙をむくそこで考えた解決法が、攻撃的なカードの能力を「基本的には他プレイヤーへの攻撃を意図するものだが、空振りするかもしれない。場合によってはむしろ自分自身の首を絞めるかもしれない」ように、あからさまに直接的なものから「ずらす」ことでした。それを具現化したのが、能力を持つ記者カード2枚のうちの1枚「一匹狼」です。「一匹狼」の能力は、各プレイヤーが場に配置した記者カードを公開し、バッティングしたカードを捨て札にした後、「場に残った最も高い数字のカードを捨て札にする」というものです。 自分より強いカードを無効化する、いわばジョーカー的な切り札なのですが、「最も高い数字」が一匹狼の「6」だった場合、自分自身が捨て札になってしまう諸刃の剣でもあります。一匹狼が捨て札になる場面をゲームの世界観に合わせて表現するなら、狙っていた標的が現れずにその場から速やかに撤退するイメージ。「一匹狼はクールに去るぜ」といったところでしょうか。出したら攻撃が確実に成功するというわけではなく、逆に自分に被害が及ぶリスクさえある。なので、狙い通りに他プレイヤーのカードを捨て札にできたとしても、反撃不能な相手を理不尽に攻撃したという印象は薄まるはずです。むしろ「リスクを承知で上手いプレイングをされた結果」という納得感が、相手方にも持たれるのではないでしょうか。また、同じ場に3人以上のプレイヤーのカードがあった場合、意図した標的とは異なるプレイヤーのカードを捨て札にすることもありえます。一匹狼を出す方も出された方も想定していなかった結果になる偶然性と、そうなったときの意外性は双方に「お前かよ!」という盛り上がりをもたらし、『新聞王』の大きな魅力の1つになりました(一匹狼同士がバッティングして、能力を発動する前に捨て札になるなんてことも、当然起こり得ます)。前回のデザイナーズノートになぞらえて付け加えるなら、一匹狼が持つ「6」という1~10の中での中央寄りの数字も、自分自身が捨て札になるリスクがそれなりにある「ちょうどいい」落としどころにできたと思います。2段階の発想で生まれた2段階バッティング『新聞王』でインタラクションを楽しめるもう1つの要素は、バッティングに並ぶメインのメカニクス、エリアマジョリティです。場所ごとに場に残った記者カードを累積させていき、その最終的な枚数を競うというもので、ゲームの中盤~終盤にかけて、どの場所で優位を築くかの駆け引きが激しくなっていきます。ただしゲーム終了時に同数のプレイヤーは、マジョリティ争いから脱落。上位勢の脱落で思わぬ第三者が棚ぼたで大量点を得ることもあります。ゲーム終了時に競う場所ごとの得点は、ランダムにセットアップします(写真はイメージ)ラウンドごとの得点争いの都度、同じ数字のカードが脱落するのに加え、最後にもう一度枚数のバッティングをチェックする。このゲームの売りの「2段階バッティング」です。『新聞王』の初期段階は、単純にラウンドごとの得点を競い合うだけのゲームでした。しかしそれだけではゲーム全体を貫く柱のようなものに欠けると思い導入したのが、1ラウンド目から始まり、最後の5ラウンド目で決着がつくエリアマジョリティ争いです。それも初期のデザインでは上位3人に得点を振り分ける形をとっていましたが、同枚数の場合は足して2で割るなどの計算が必要な面倒さがありました(さらに各プレイヤーの得点を記録するボードなども用意しないといけません)。その解決策として「同枚数は脱落する」という、やや厳しいアイデアを取り入れてみたという流れです。この2段階バッティングの採用により、必ず単独1位が決まって得点処理がシンプルになると同時に、プレイヤーも緊張感を持ちつつ戦略的な枚数調整を楽しめるという一石二鳥のブラッシュアップを実現できました。つまり2段階バッティングそれ自体も、「ゲームを貫く柱としてのエリアマジョリティの導入→得点計算のスマートさを実現すると同時に順位決めにゲーム性を持たせるための枚数バッティングの採用」という2段階の発想から生まれたということです。単独1位以外が脱落するルールの厳しさは否めませんが、それと引き換えに分かりやすさとゲームとしての「尖り」を得られるメリットの方が大きい。最終的には、そう判断しました。弱いカードにも活躍の場をエリアマジョリティを導入したことで得られた副産物は、ほかにもありました。それは、数字の小さいカードにも新たな使い道が生まれたこと。数字の小さいカードはラウンドごとの得点争いに勝つのは難しいですが(決して不可能でもありませんが)、バッティングさえしなければ場の累積枚数に貢献できます。数字が小さくても勝てそうなときは勝負をかけるもよし、その場その場の得点のために無理に勝負を挑むよりは、最終局面を見据えて争いを避けるもよし。プレイヤーそれぞれの好みや状況判断による選択肢の幅を、より広げることができました。エースは2つの顔を持つさらに駆け引きを深めるのに役立ったのが、能力を持つもう1人の記者「エース」の存在です。エースの能力は「累積枚数2枚分として数える」というもの。エースを含めた複数枚の同場所配置を最終ラウンドに敢行すれば、マジョリティで劣勢の場所でも大逆転する可能性が見えてきます。能力に加えて「10」という最強の数字さえ持っているエースは一見、どんな場面でも欠点がなさそうに見えますが、一匹狼の餌食になりやすいという弱さも併せ持っています(繰り返しになりますが、一匹狼は最も数字が大きいカードを捨て札にします)。制作初期段階のエースは文字通り「無敵」(エース同士ならバッティングすら無効にするルールもテストしていました)でしたが、アンチとなる一匹狼を作ったことで、どのタイミングでどの場所に投入するか、戦略性を深められたのではないかと思います。光と影のようなエースと一匹狼の攻防。そして、地味ながら1枚も欠かすことができない、その他の記者たち。彼らが繰り広げる、あからさまな直接攻撃を伴わないマジョリティ争いは、冷徹にルールに則りつつも熱い戦いとなるように仕上げられたと思います。 それでは、今回はこの辺で。次回は「3」のメカニクスについてですが、メインのバッティングとエリアマジョリティについては今回書いたので、残るドラフトとセットコレクションをどう取り入れていったかを紹介したいと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!詳しいルールを知りたくなった方は、説明書を公開中ですので、ぜひご覧ください。取り置き予約フォームも公開中です。面白そうだと思っていただけたらぜひぜひ、ご予約ください!
- 2026/5/8 16:41
- ちゅーボド
-
-
-
- 【名前のないレストラン】レストランで実際に経験した「モヤモヤ」…そんな気分から生まれたゲーム
- みなさんは レストランに行った時に こんなことありませんか?メニューを見ても どんな料理か分からない…メニューを見て注文したら イメージと違う料理だった……どんな料理か聞きたいけど 恥ずかしくて聞けない………そもそも 分かりやすい料理名にしてよ………… 私がまさにそのひとりです😅 こんなモヤモヤした経験から生まれたのが「名前のないレストラン」です😁難しいルールは、ほとんどありません・配役「客」「ウェイター」「ネームメーカー」に分かれる・「ネームメーカー」は 配られるワードカードを上手く使って 料理名を考える・「ウェイター」が 料理名を読み上げる・「客」は 最もネーミングセンスがあると思う料理名を選ぶ・選ばれた「ネームメーカー」は 報酬としてチップをもらう基本的なルールはこれぐらいです 子どもには 少し難しいかもしれませんが……語彙力豊富な大人のみなさん🤭あなたのネーミングセンスを試してみませんか? 次回は詳細について もう少し…… 取り置き予約フォームも公開中です。面白そうだと思っていただけたらぜひぜひ、ご予約ください!
- 2026/5/5 20:38
- ちゅーボド
-

![[名前のないレストラン]](https://img.gamemarket.jp/thumb_20260402_231755_予約フォーム用-01.jpg)
![[新聞王:THE SCOOP WARS]](https://img.gamemarket.jp/thumb_20260408_233000_予約フォーム用-03.jpg)