SCHEMERS

『The Four Deuces』というタイトルにした理由
2026/5/9 16:53
ブログ

こんにちは。SCHEMERSのGeonilです。
私は『The Four Deuces』を制作する中で考えていたことを、少しずつブログに書いています。今回は、このゲームのタイトルがなぜ『The Four Deuces』になったのかについてお話ししたいと思います。

まず、“The Four Deuces”自体は実在した酒場の名前です。実際に禁酒法時代、アル・カポネが運営していた酒場兼売春・賭博場でした。このテーマを表現するうえで非常にふさわしい名前だったのですが、正直に言えば発音もしやすいとは言えず、意味も直感的には伝わりにくいものでした。

まず、トランプを使ったギャンブルにおいて、数字の「2」は “deuce” と呼ばれます。つまり “Four Deuces” は「2のフォーカード」を意味することになります。最も弱い数字を4枚集めて、最強の役を作る――その響きが非常に面白いと感じました。しかし、それだけではありませんでした。

このゲームの目的は、「ちょうど4トリックを取ること」です。5トリックを取った瞬間、そのプレイヤーは敗北します。相手より少し多くトリックを取らなければならないが、欲張りすぎると逆に負ける――そんな構造です。
『Fox in the Forest』のような1対1トリックテイキングにも似た得点条件は存在しますが、私は単に「取りすぎると不利」というだけでは足りないと感じ、「即敗北」というルールを選択しました。

ただ、私はトリックテイキングの目標を作る際、常に「その目的がテーマと密接に結びついているべきだ」と考えています。「なぜ4トリックなのか?」という疑問が生まれた瞬間、ゲームへの没入感が薄れてしまうと思うのです。これまで制作してきたゲームでも、その点は常に意識してきました。

『Jekyll vs Hyde』は、そもそも「善と悪」の対立ではなく、「均衡と不均衡」の対立でした。だからこそ、目的も「似た数だけトリックを取ること」と「極端な差を作ること」になっています。
『Faust vs Mephisto』もまた、「悪魔の誘惑を適度に受け入れながらも飲み込まれない」ファウストと、その魂を侵食しようとするメフィストという構図だったため、「特定スートをすべて取る/取らない」と「全スートを均等に集める」という目標になりました。
『Orbita』でも、2人の天文学者の論争というテーマから、「相手も研究し認めた惑星」に関する研究資料こそが価値を持つべきだと考えました。だから「相手が獲得した惑星カードの数」が自分の得点になっています。
『The Phantom of the Opera』では、ファントムの目的は結局クリスティーヌとの交感だったため、その完成形である「楽譜の完成」を目標にしました。
『Odyssey』では、「神の教えに逆らったことで罰を受け、最終的に救済される」という物語だったため、「神の命令=特定のトリック数」を強制するルールになっています。

しかし、『The Four Deuces』で単に「7トリック中の過半数だから4トリック取ってください」とするわけにはいきませんでした。そこで考えているうちに、このタイトルへとたどり着いたのです。

「4つのデュース」。
このゲームには4つのスートがあります。そしてそれは、当時のマフィアたちが主に利益を得ていた4つの分野でもありました。密造酒、賭博、売春、暴力犯罪。
この4つの分野で相手を圧倒することで裏社会を支配する――しかし、やりすぎれば当局の捜査網が狭まり、最終的には組織が破滅する。

そうしたテーマを自然に納得させてくれる名前だったのです。

だからこのゲームには、4種類のスートがそれぞれ4枚ずつ存在します。最初の手札は4枚。そしてゲームの目的は4トリックを取ることです。

徹底的に意図されたゲーム構成の中で、最後まで緊張感の途切れない1対1トリックテイキングを、ぜひお楽しみください。

 

https://gamemarket.jp/game/187776

Twitter