情報ひつじ @YyBvatJB19V1LXz
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- [ボードゲーム作るには] 4. ボードゲームの開発プロセス
- 2023/11/30 2:14
ボードゲーム制作はどう進めていけばよいの?
ボードゲーム制作はどうやって進めていくべきでしょうか。ボードゲーム制作ではこうしなければいけない、と法律で決まっているわけではないので作者が進めやすいと思う方法で制作すればいいですね。しかし初めて制作する人は勝手がわからずどんな事をどんな順番で決めていけば良いか途方にくれるかもしれません。今回は私の開発プロセスを大雑把に紹介します。
ボードゲームの制作プロセス
私は以下の8ステップでボードゲームを制作していました。大まかにいうとまずはボードゲームのルールを確定させることを目指し、その後にビジュアルデザインの作成に移る、というプロセスになっています。
- ゲームコンセプトを定める
- 「面白さの核」を確立する
- テストプレイでルールを調整する
- ビジュアルテーマを定める
- 素材を集める
- 制作する
- 説明書を作る
- 委託する
ボードゲームのルールを決めるプロセス
まず初めはゲームコンセプトです。何をコンセプトと呼ぶかは人それぞれですが、私は「ゲームで表現したい面白さを言葉で表したもの」をゲームコンセプトであると考えています。ようはゲームで何を表現したいかを定めるところから制作や検討がスタートする、ということですね。例えば「持ち運びできるサイズの拡大再生産ゲーム」といったコンセプトもありますし、「課長になって平社員をこき使うのを追体験したい」といったコンセプトもありえます。
次にゲームの「面白さの核」を確立するために試行錯誤します。面白さの核を確立した状態というのは、「ルールの一部が定まり、コンセプトで狙った面白さを表現できるめどが立っている」状態です。めどが立っている状態にするためには、ゲームとして動かしてみることが重要です。厚紙などで仮のコンポーネントを作り、仮でもいいのでルールを決めて自分ひとりで回してみる、という作業を行いましょう。一部しかルールが定まっていなくとも、一人でルールに沿って動かす中で、「これは確かに面白いな」と感じられる瞬間があれば面白さの核が確立できていると考えてよいでしょう。逆に、実際に駒を動かしてみたらさっぱり面白くない、という状態だと、そこからルールの微修正を繰り返しても面白いといえるゲームに変えていくのは難しいです。
これでいける、という感触が得られたらテストプレイに移りましょう。ルール全体を具体化して文章に起こし、市販のコマやカードをモックとして使ってゲームをプレイできるようにします。そして友人や家族と一緒にゲームをプレイしてみましょう。この段階のルールはまだ洗練されておらず、ゲームをプレイする中で様々な問題が発生すると思います。ルールの不備を修正して問題に対処し、面白さを損なう要素を減らしていきましょう。
テストプレイを繰り返してもう十分だ、となればボードゲームのルールを全て確定します。ルールが確定すればどんなコンポーネントが必要になるかも確定するので、コンポーネントの制作に移ることができます。まずはどんなテーマ、どんな見た目にするかの方向性を定めていきましょう。実際に絵を描いたり、自分のイメージにあった画像を集めて方向性をより具体的なものにしていきます。
ボードゲームのビジュアルを作るプロセス
ビジュアルテーマが定まった後は実際に作成するために必要な素材を集めましょう。素材は色やフォント、アイコン、テクスチャ画像などが考えられます。
素材を集めたら実際に制作しましょう。主にIllustratorを使って作業することになると思います。ここについてはあまり語れることがないですね。気合いです。時間はかかりますが頑張りましょう。
制作が終わったらボードゲームの説明書を作りましょう。説明書の文章部分はルールをFIXした時点で作り始めることはできます。しかし、コンポーネントの画像がないと全体は完成しません。また、別の記事で後述しますが、説明書を読んだ人がゲームを誤解なくプレイできるかを確認する「説明書テスト」を行うことを強く推奨します。ゲームとして遊ぶ体験を表現したいからボードゲームを制作しているのに、説明書の部分が原因で遊んでもらえなければもったいないですからね。
最後に委託です。自分が作成したデザインデータに沿ってコンポーネントを製造してもらいましょう。委託する際は委託先によってデータ形式に違いがありますし、納期もありますので実際に委託するよりも早く委託先を選定しておいた方がよいですね。締め切り前は様々な作業が発生し多忙を極めるかと思いますが踏ん張りどころです。
終わりに
次以降の記事で上記の開発プロセスの各ステップについて詳しく解説していきます。詳しく知りたい項目があれば参照してみてください。