渡成櫂

マーダーミステリー、TRPG、ボドゲを製作しています。 マーダーミステリー「孕神島」 TRPG「ヤンキーマストダイ」「終末アイドル育成TRPGセイレーン」 ボドゲ「フェアリー&ブラックボックス」

小学生でもわかるセイレーンの世界観
2023/4/1 23:18
ブログ

最近ハマってる解説系YouTuberの歴史解説がわかりやすいので、それに寄せた世界観説明を作ってみました。

↓最近ハマってるYouTuber
https://www.youtube.com/@Piyopiiyosokuhou

 

=======ここから世界観解説=======

セイレーンの世界観を小学生でもわかるように説明する試みです。

 

時代は少し先の未来、世界の先進国はボチボチ夢の超コンピュータを実用化しはじめていました。この夢の超コンピュータを「量子コンピュータ」と言います。量子コンピュータは謎の力によって従来コンピュータのウン百倍の性能を持っていましたが、絶妙に使い勝手が悪く、医療とか研究の専門的な分野での活用に限定されていました。

 

ところで、アジアの東の方に日本という国があったのですが、この国は世界で3番目ぐらいに量子コンピュータの技術を持っていたのですが、それはそれとして、ちょっと前のAI開発競争でボロ負けしていたので国内のITインフラは他の国に掌握されているという謎の状況になっていました。

 

そんなわけで量子コンピュータの分野では絶対に負けられないという感じの圧力が国内のそこらじゅうで湧き上がっていました。プレッシャーをかけられまくった研究者は、世界中が「やったら凄そうだけど、なんかヤバそう」みたいな感じで慎重になっていた、最先端のAI技術を量子コンピュータにぶち込んでめちゃくちゃ賢い究極のAIを作るみたいな構想を、勢いだけでやっちゃうガチでヤバいことをやってしまいました。

 

この究極のAIを(量子AI)と言うのですが、量子AIが爆誕した結果、これまで絶妙に使い勝手が悪かった量子コンピュータをAIの力で万能の神様的な力を持った存在に変えてしまいました。どのぐらい神様的かと言うと、こいつに「オラを世界一の大金持ちにしてくれ~」とお願いしたら世界中の銀行のデータを書き換えて、無理やり一か所に送金して、世界一大金持ちの銀行口座のデータを作れるぐらい神様的です。というか、ちゃんとお金持ちにしてくれるぶん神様より凄いです。

 

こんなものが出来上がってしまったので、世界中の人々が一斉に資産を現金とか貴金属として手元に置こうとして、世界経済はグチャグチャになりました。

こんな感じでボロボロになっていく世界経済を見てアメリカがこう言いました

「おい日本、量子AIを捨てろ」

 

すると日本はこう言いました

「うるせえ」

 

そんなわけで神様に対抗するには神様だ的な感じで量子AIの開発競争が激化していくのですが、そんな中、技術力ナンバー2のある国がこう言いました。

「日本の量子AIさ~俺たちの国家機密盗んでね?」

さらにこう続けます

「直接乗り込んで行ってぶっ壊すわ」

 

みたいな感じで唐突に侵略戦争に発展します。そして侵略戦争に便乗してアメリカとかヨーロッパがナンバー2の国の量子AIをぶっ壊すためにコッソリ特殊部隊を送り込むなど、量子AIを持つ国同士が急にIQ3になったかのような直接ぶっ壊す作戦を連鎖的に起こしました。

 

その結果、世界の最先端を走っていた国々がお互いに潰し合う地獄の地獄みたいな戦争になるわけですが、さすがに収集がつかなくなってきたのか、ある国がこう言いました。

「あの~、そろそろ戦争やめて話し合いませんか?」

 

最初からそうしろよと言う感じですが、とにかく、やっとこの泥沼の戦争を止めて量子コンピュータに関する取り決めを行う場を持つことができました。
ここで交わされた取り決めが「先端コンピューティング技術安全保障条約 (Advanced Computing Technology Security Treaty, ACTCST)」です。

 

この取り決めで量子コンピュータとかのヤバめな技術開発をする時はみんなの許可を取ろうね的な約束がされました。
あと、許可された場所でしか量子コンピュータ使っちゃダメだよという約束もされました。
この許可された場所が「特区」です。

 

先進国は特区に全リソースをブッコんで早急に経済機能を回復させることに成功し、また、特許を独占していた量子コンピュータ技術を売りさばくことで大儲けして、ギリギリ先進国としてのメンツを保つことに成功しました。
しかし、特区以外の地域はまだまだ滅茶苦茶な状態だったので、なんとか特区以外の地域も復興させていこうという連帯感が生まれ始めていました。

 

こんな感じで仲良しムードが漂う先進国に待ったをかけたのが、一部のアフリカ諸国です。
一部のアフリカ諸国はこう言いました。

「条約を撤廃しろ!」

彼らは量子コンピュータの技術利権を持っていないし、戦争にも関係なかったのに勝手に条約で開発を制限されて一方的に搾取されては発展が阻害されるというのが彼らの言い分です。

 

もちろん先進国もアフリカ諸国に技術支援を行ってきましたが、そのついでにあれこれ小言を言う姑みたいに内政干渉をしていたので、
先進国に頼らず自分たちの力だけでのし上がろうというガッツのある国が出てきて、アフリカ諸国は「先進国と仲良くしようぜグループ」と「先進国とは仲良くするなグループ」の2つに分かれていました。
そんな「先進国と仲良くするなグループ」はこの条約に対してブチ切れていました。

 

そこへ近づいてきたのが条約の規制で思うように研究できなくなったちょっとマッドな科学者たちです。このちょっとマッドな科学者たちは研究の場を提供してもらう代わりに「先進国と仲良くするなグループ」の発展の力になると約束して、「先進国と仲良くするなグループ」と共に秘密裏にヤバめな研究を始めました。その結果誕生したのが「BRAIN」です。

 

「BRAIN」は生物の臓器を好き勝手に作れる超技術の応用で、脳みそ的なものを作って機械に埋め込もうという明らかにヤバい技術です。とはいえこの技術は不完全なもので、機能ごとに応じて毎回オリジナルの脳みそをデザインしなければいけないという絶妙な使いづらさがありました。しかし、これが「先進国と仲良くするなグループ」に大受けしました。

 

それを見た先進国はこう言いました。

「あ~ちょっとあいつら調子乗ってんな。おい、お前らボコせ」

 

そんな感じで先進国は自分たちが支援する「先進国と仲良くしようぜグループ」の国を通じて「先進国と仲良くするなグループ」に圧力をかけていきました。その結果、この両陣営は戦争状態になりました。戦争の中「先進国と仲良くするなグループ」は、さらに機能をモリモリに盛った新しい「BRAIN」を兵器として投入しました。これは自立してエネルギー補給を行い、さらにはお互いに情報を共有して並列処理を可能にすることで、これまでの汎用性の低さからくる絶妙な使いづらさを克服し、またさらに、他の生物の神経細胞を乗っ取って増えることができるという。いかにも人類の敵みたいな生き物でした。この人類の敵みたいな生き物を「Algo-Nauts」といいます。

 

そして案の定「Algo-Nauts」はコントロールできなくなって、「先進国と仲良くするなグループ」は勝手に崩壊しました。

これを見た国際社会はこう言いました。

「Algo-Nautsやべぇって!お、おいアフリカ、なんとかしろ」

 

そんな感じでAlgo-Nautsを何とかするために作られた軍隊が「S.O.N.G.」です。
アフリカ諸国の軍隊を束ねて、先進国の支援でバフをかけまくってできた、ゴールデンチームみたいな軍隊でしたがAlgo-Nautsは止められませんでした。

 

Algo-Nautsは貿易品を通じて世界各地に散らばっていき、それをを追うようにS.O.N.G.もどんどんデカくなっていきました。
その結果、統率が取れなくなっていき、支部が現地でイキり散らかしたり、秘密裏にクローン技術による兵士の製造や人体改造などの倫理的にヤバいを開発するようになりました。そんな訳で、各国がS.O.N.G.と関わりを辞めたいな~と思いつつもズルズル付き合ってる腐れ縁みたいな感じになっていきました。

 

そんな中、人間の脳を媒体としたAlgo-Nautsが歌を聴いて機能停止するという謎の現象がみられるようになりました。
いろいろ研究した結果、どうやらマジっぽいぞということで実戦投入されることになります。この歌でAlgo-Nautsを無力化する人を「セイレーン」と言います。

 

セイレーンは、さほど訓練されていない女子供でも雑に兵器として使い捨てることができるため、激戦地では難民や孤児をどんどんセイレーンとして使うようになり、だんだんと人類側が有利になっていきました。

 

その様子を見た国々はこう言いました

「あ~、S.O.N.G.もういいわ」

 

そんな感じで力のある国々は、セイレーンの育成・運用技術をコッソリ買い取って、自国で防衛手段を確保するようになりました。また、セイレーンを扱う民間の軍事会社も世界各地に出てきたことで、S.O.N.G.との腐れ縁も終わりを迎えました。

 

一方で、経済的・技術的理由からS.O.N.G.への依存体制を変えることができない国々もあり、S.O.N.G.と国際社会の関係はよりややこしい感じになっています。