ハコニワ観光局

ゲームマーケット2018秋に初出展したハコニワ観光局です。空想世界の一部を切り出し、ご紹介します!

ハコニワ観光局 《玉石》のご紹介
2022/9/27 18:28
ブログ

 こんにちは!

 ハコニワ観光局の外と申します。
 弊局は小さな愛しき世界【イェプリア】に広がる風景・光景をご紹介する活動を行っているサークルです。
 【イェプリア】に関してはまだほとんど情報を発信しておらず、皆さまにおかれましては「なんのこっちゃ」かと思います……。が、とてもとても簡単に申し上げると『1つの空想世界を舞台にすべてのゲームを創作し、それをご紹介する活動』をしています。

 これまでは第1の風景《回る遺跡》第2の風景《7彩の競り市》をご紹介してまいりました。
 そして今回は、世界北方に位置する火口都市で酒場を営む【燻る砂猫亭(くゆる-すなねこてい)】から生まれた数値比べカードゲーム《玉石》をご紹介したいと思います。

《玉石》のご紹介

 《玉石》は推測と判断と運の数値比べカードゲームです。
 お互いに手札から数値の書かれたカードを出し合って大きい数値のプレイヤーが勝ち。勝ったなら得点としてカードを2枚、負けたなら得点としてカードを1枚もらえます。これを5回繰り返した後に総合得点の高いほうを1勝として、どちらかが2勝したら終わりという割と単純なルールになっています。

 このゲームの特徴は以下にあります。

  • カードの裏面には、おおよそどれくらいの数値なのかわかるマークが描いてある
  • 手札は”先手→後手”の順に裏向きで出すため、マークから少しだけ数値を推測できる
  • 同じ数値のカードを集めると失点となる
  • 得点の半分は何がもらえるかわかる

玉石_数値

《玉石》の生まれた背景 

 さて、このような特徴を持つ《玉石》ですが、元々はカードゲームではありませんでした。
起源は火口都市が成立してまだ間もない頃まで遡ります。まだ、採掘家たちが自然に敬意を払いつつも自由に鉱石や原石を採取していた頃、彼らは仕事を終えると決まって【燻る砂猫亭】へ集まっては仲間と賭けに興じていました。賭けには各々が採ってきた鉱石・原石が用いられ、お互い同時に石を出し合って価値の高い方が勝ちという非常に単純かつケンカの起きやすいものでした。それが徐々に整えられ、誰でも遊べてケンカの起きないような今日の形に至ったのです。

 誰が考案したのか、どうしてできたのか……などもお伝えしたいところですが、この辺にして《玉石》のご案内に戻りますね。

こだわりポイント

 このカードゲームにはいくつかのこだわりポイントがありますので、順にご紹介します。

カードの裏面にはおおよその数値がわかるマークが描いてある

 カードの裏面には◯、△、六角の3種類のマークが描いてあります。それぞれ『汎用鉱石』『御籤鉱石』『稀少鉱石』と呼ばれております。

玉石_マーク

 これらのマークと数値は対応しており、次のようになっています。

  • ◯なら数値は低め
  • △は全体に薄く分布
  • 六角は数値が高め

 ですので、勝負の際は(ここはちょっと数値の低めな六角を出してハッタリしておこう)とか(相手は◯だから負けに来たのかな)とかの検討材料にできます。

 △は薄く全体に分布していますが、これは元々の賭けで使われていた『御籤鉱石』が”詳細を調べないと価値がはっきりしない”ことに由来しています。当時はこれが原因で「おいらの鉱石のほうが価値が高い」「いやこっちだろ」と頻繁に大騒ぎしていたそうですよ。

同じ数値のカードを集めると失点となる

 数値比べのゲームではありますが、ひたすらに勝っているだけで良いとも限りません。
 というのも、同じ数値のカードを得点として集めると殆どの場合で総合得点が低くなってしまうからです。一部の低い数値のカードだけは複数枚集めると総合得点が高くなるので、低い数値のカードは複数枚狙いつつ、高い数値のカードはバラけるように勝負を進める必要があります。

 これは”希少な鉱石を独り占めするのは良くない”という風潮がルールに反映されていったそうです。元々の賭けにそのようなことはありませんでしたが、変なところで律儀さを感じますよね。

得点が半分わかる

 前述の通り、ほとんどのカードは複数枚集めると総合得点が低くなってしまうのですが、それには『いつ勝っていつ負けるか』の指針がないといけません。このゲームでは勝ったときにもらえる得点カードの内容を半分だけ知っている状態で始まります。ですので(この勝負で勝つと、もらえるカード2枚のうち1枚の数値はアレだから…)という判断ができるようになります。また、負けた時は得点としてもらえるカードの数値がわかった状態で2枚のうち1枚を選べるため、持っている得点カードと被らない数値を選んだり、わざと低い数値を選んで複数枚集めたりすることができます。
 なるべく総合得点が減らないような選択が大切です。といっても、勝つともらえる得点カードの半分はわからないので賭けになりますが……

おすすめポイント

 そんなこだわりがある《玉石》のおすすめポイントはずばり短時間で遊べることです。
 どちらかが2勝するまで遊んでも15分程度ですし、1戦だけなら5分程度で遊べます。ご飯前にサクッと「勝った方のごちそうな!」なんて言いながら遊んでもらえたら最高です。

玉石_010

注意ポイント

 割と単純なゲームのため、カードの配り運が少し強めです。
 何回か遊んでいただくと薄まるかと思いますが、どうしてもハンドリングしにくい場面はありますので、運に左右されるのが苦手だとこのゲームも苦手かもしれません。

玉石_1

おわりに

 ざっくりと《玉石》のご紹介をさせていただきました。いかがでしたでしょうか。
 ゲームマーケット2022秋では【日-ア04】にて出展しておりますので、もしご興味が湧きましたら見に来ていただければと思います。

 また、弊局の局員がTwitter上で制作過程もとい背景紹介を行っております。

 そして《玉石》の説明書もこちら(pdf)で公開中です。もしお時間などよろしければご覧ください。

 お付き合いいただきありがとうございました。
 それでは、また!