山下非線形 @y_non_linear
ボードゲーマー向けのゲームを作っています。 シンプルなルールで悩ましいゲーム作りを目標にしています。
- 【日曜A-26】ライフを払って先に動く。競り×バトルゲーム『BID&BLAST』紹介
- 2026/5/15 12:48
はじめまして。
山下非線形と申します。
2026年春のゲームマーケットに向けて、『BID&BLAST』というボードゲームを制作しています。
『BID&BLAST』は、3〜4人で遊ぶ、プレイ時間30分ほどの競り×バトルゲームです。
一言でいうと、行動の優先権を体力で買うゲームです。
強く動くためにライフを削る。
でも、削りすぎれば当然、死に近づく。
このゲームで最初に作りたかったのは、
「自分が死なない範囲を見定めて、ギリギリになるようにコストを払う」
という体験でした。
作りたかったのは、死なないギリギリを見極める感覚
『BID&BLAST』を作るうえで影響を受けたもののひとつに、Hearthstoneのレノロックがあります。
レノロックは、ウォーロックのヒーローパワーによってライフを削りながらカードを引き、リソースを増やして戦うデッキです。

特にアグロデッキを相手にしたとき、何点までならライフを削っても耐えられるのか。
ここでライフを払ってドローすると、勝率がどれくらい変わるのか。
その判断を読み切って戦う感覚が、とても面白いと感じていました。
『BID&BLAST』では、その感覚をボードゲームの形に落とし込もうとしています。
ライフを支払えば、先に動ける。
先に動けば、強い選択肢を取れる。
けれど、その支払いは自分を敗北に近づける。
『BID&BLAST』では、その“死なないギリギリを見極めて、自分のライフをリソースに変える”緊張感を、行動順の競りとして再構成しています。
競り:ライフで順番を買う
一方で、攻める側の面白さも入れたかった。
アグロデッキが、相手に除去カードを「想定通りに切らせる」ことでライフを削り切るように、『BID&BLAST』でも相手の動きに干渉する余地を作りたかったんです。
そこで採用したのが、一度きりの順番入札です。
先に入札するプレイヤーは、提示するライフによって、後から入札する相手の選択肢をある程度コントロールできます。
このゲームの競りでは、ライフを使って行動順を決めます。
先に動けることには大きな価値があります。
強いアイテムを取りやすくなり、特に1番手になれば他のプレイヤーから攻撃されません。
しかし、競りは順番入札で、しかも入札できるのは一度きりです。
つまり、1番手を取りたいなら、自分より後に入札するプレイヤーが「このライフは払いたくない」と思うラインを提示しなければなりません。
入札を1度きりにすることで、
装備:弾を込めるか、装備を整えるか
装備フェイズでは、プレイヤーは「弾を込める」か「装備を整える」かのどちらかを選びます。
両方を同時に行うことはできません。
この二択には、いくつかの狙いがあります。
まず、攻撃をやり得にしないこと。
攻撃するには弾が必要です。
そして弾を用意するには、行動を使わなければなりません。
つまり、攻撃にはダメージを与える以上のコストがあります。
撃つための準備に手番を使っているからこそ、「とりあえず攻撃しておけばいい」というゲームにはなりません。
また、弾込めと装備を分けることで、キャラクターごとの個性も出しやすくなります。
装弾数が多いキャラクターは継続して攻撃しやすく、少ないキャラクターは弾の使いどころがより重要になる。
同じ装備を取っても、キャラクターによって立ち回りが変わります。
そしてこの仕組みは、競りの価値にもつながっています。
たとえば、弾がないターン。
普通に考えれば、攻撃されるとかなり苦しい状況です。
しかし、そこで1番手を取れれば、他のプレイヤーから攻撃されない位置に逃げ込めます。
弾を込めるか、装備を整えるか。
今の強さを取るか、次の安全を取るか。
その悩みが、競りとバトルの両方につながるように設計しています。
バトル:攻撃できるのは次の順番の相手だけ
バトルでは、攻撃できる相手が決まっています。
自由に誰でも攻撃できるわけではなく、攻撃できるのは次の順番のプレイヤーだけです。
このルールには、まず読み合いをわかりやすくする狙いがあります。
誰から攻撃される可能性があるのか。
自分は誰を攻撃できるのか。
それが行動順によってはっきりするため、競りで誰の前後に入るかを考える意味が強くなります。
もうひとつ大きな理由は、バトルロイヤル系のゲームで起こりがちな理不尽さを避けるためです。
自由に誰でも攻撃できるゲームでは、ゲーム上の合理性とは別に、人間関係で狙われる人が出ることがあります。
いわゆる、いじられキャラが真っ先に落とされるような状況です。
人狼で毎回すぐ吊られる人、みたいな構図に近いかもしれません。
また、勝ち筋が薄くなったプレイヤーの一撃が、最終的な勝者を決めてしまうキングメーカー問題も起こりえます。
『BID&BLAST』では、そうした状況をできるだけ避けるために、攻撃対象を「次の順番の相手だけ」に絞っています。
どんな人に遊んでほしいか
『BID&BLAST』は、特にボードゲーム経験者や、競りゲームが好きな人に遊んでほしいゲームです。
「この額なら相手は上回ってこないはず」
「このひとは次ターン殴らないはずだから、弾がなくても生き残れる」
「今ライフを払えば強い装備を取れるが、次の攻撃に耐えられるのか」
そういう判断が好きな人には、かなり刺さるゲームになっていると思います。
バトロワ系と銘打ってはいますが、中心にあるのはライフ管理と順番の読み合いです。
どこまでなら払えるのか。
相手はどこまで払うのか。
その一手で、自分は本当に生き残れるのか。
そういうヒリつきを楽しんでもらえたら嬉しいです。
販売予定について
『BID&BLAST』は、2026年春のゲームマーケットでの頒布を予定しています。
- プレイ人数:3〜4人
- プレイ時間:約30分
- 対象年齢:12歳以上
- 価格:2,000円予定
- 予約受付:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdT1T_RWbhTiCneus3hBVUQqAwN2vCQ9i873hVdinL8TVQCnQ/viewform?usp=dialog
そんな競り×バトルゲーム『BID&BLAST』を、ぜひよろしくお願いします。
