大阪人狼ラボ

■小説みたいなマダミス 第1弾『sCrap the/dUo err end』(スクラップ ザ/デュオ エラー エンド) 第2弾『ン・コプリの福音』 第3弾『死ねない彼女の564かた』 第4弾『犯人はユージ』 第5弾『じんろーくんとひつじちゃんと吉田とロボ』 ■小説みたいなストプレ 2人用ストーリープレイング 第1弾『museum -ミュージアム-』 第2弾『肢と脊と裸(s)』 ■お手軽マダミスシリーズ 『ガールズトーク』 『輪廻邂逅』 ■その他 『LIP DOLL』 『Aruru~アルル~』 ■ボードゲーム 「おやすみたぬき」・「アバウトババ抜き」・「錬金棋士」 どうぞよろしくお願いします。

【発想編】マダミスの作り方1/4
2021/10/29 14:03
ブログ

マダミスやってると、あ、じぶんでもつくってみたいって思いません?
何かをつくるのってワクワクしますよね~。

でも、「よっしゃ、やったんで!」と思っても、どうやってつくっていけばいいのかわかんないですよね。
だって、そもそもマダミスって最近うまれたゲームですし。「これがマダミスだ」っていう明確な定義もないですし。

「何から手をつけたらええんや?」「ほんまに完成させられるんか?」ってみんな思ってるはずです。
そうやって不安になりながら、手探りでつくってるんじゃないかなって思うわけです。


ところで。わたしの自己紹介をしますね。
いまのところマダミスを4本つくりました。

うち3作品は、シナリオブックのみで全60ページ以上のボリュームで、小説のような没入感を楽しめます。
ボリューム感と没入感がありながら複雑なルールはできるだけ排除していて、
答え合わせしながら進むのでマーダーミステリー初心者にもおすすめです。

小説みたいなマダミス 第一弾 「sCrap the/dUo err end(スクラップ ザ/デュオ エラー エンド)」

小説みたいなマダミス第二弾「ン・コプリの福音」

小説みたいなマダミス第三弾「死ねない彼女の564かた」

ゲムマ2021東京で、3作品とも購入できます。

残り1作品は初めて作ったシナリオです。GMに毒を盛ったのは誰だ?というタイトルで、人狼ゲームとマダミスを融合したような作品です。1時間あれば終わるライトな作品で、Webで無料公開していますので、ぜひ遊んでみてください。

人狼マーダーミステリーシナリオ『GMに毒を盛ったのは誰だ?』

といった感じで、いちおうマダミスをつくってる人です。

実際に4作つくってみてわかったことを共有したいと思います。面白いマダミスがうまれるきっかけになったら嬉しいです。

マダミスづくりの流れはこれや

マーダーミステリーのつくり方なんて人それぞれですし、完成すればいいわけですし、わたし自身もすべてをフレームワークにあてこんで進めたわけではないです。

でもまあ、「だいたいこういう流れが正しいやろ」ってのを知っておくのと、まったく知らずにつくりだすのでは、
ストレスが違うと思います。マダミスづくりは楽しいですが、たいへんです。
あーでもないこーでもないとこねくり回さないといけないので、とってもストレスがたまりますよ!!!

この記事は全4回で構成していますが、いちばん伝えたいことを言いますね。

「絶対に完成させましょう。何があっても完成させるのが大事です」

これすわ。

もっとも避けるべきは、「途中で放置して完成してない」という状況です。心あたりあるくない?

ってのを踏まえて、制作の流れはこんな感じです。

実際は、各フェーズをいったりきたりしながらつくっていくことになります。「なんかうまくいかねぇ」ってなったら、どのフェーズで問題が発生しているのか考えてみるのもおすすめです。

ということで、前置きが長くなりましたが、今回は「発想」について解説します。

めんどくさい上司「君は何がやりたいの?」

まず考えなくちゃならないのは、「どういうマダミスにしたいか」ですよね。発想のフェーズなので、思考に制限をかける必要はありません。どんな観点からでもいいんです。

「剣と魔法の世界観にしたい」「夕日を背景にしたシーンを描きたい」「推理ドラマみたいな議論をさせたい」「意味が180度変わるギミックで驚かせたい」「キャラクターになりきった掛け合いをさせたい」とかとか。

とにかく、「こういうマダミスがあったらめっちゃおもろ~~いやんけ」ってのを。「自分がアガる内容」を考えましょう。

マジでなんでもいいですよ。テーマとかコンセプトといった言葉で縛らないほうがいいです。「これヤリて~」っていう欲望の奴隷になりましょう。ワクワクできたらOKです。それが完成へ向かうモチベーションにもなります。

盛り上がってるところに水をさしたくないのでアレなんですけど、いちおう、注意点もお伝えしておきますね。

「あれもこれも盛り込む」のはやめといたほうがいいですね。

またお話ししますけど、マダミスづくりは「こっちをこうしたらあっちが破綻するから、整合性をとるためにはあれをこうして……」みたいな作業が必須です。
大量にやりたいことを盛り込んで、すべてを成立させるのは、なかなかに難しいものです。

発想の方法についてはいろいろありますよね。「発想法」とかでググるとそれらしきやつがでてきます。

個人的には歩きながら考えるのがおすすめですね。いいアイデアというのは突然降ってくるものではありません。たくさん考えた結果が、閾値を超えたときにひらめきになって、なんかジョワーンとしみ出してくる感じだと、わたしは思います。考えながら日常生活を送るのがいいですね。

おもしろさとは?

やりたいことが浮かんだら、その方向性で進めていきましょう。誰も文句は言いません。

でも、できれば、「それっておもろいの?」と自問自答してほしいです。
「自分のやりたいこと=客観的におもしろいこと」とは限らないですからね。

たとえば、「自分の好きな世界観を描きたい」ってキモチから出発してしまうと、できあがった作品は、二番煎じ、二次創作になっている可能性が高いです。もちろん、それを否定するつもりはまったくないですし、それはそれでよき。なんですが、「自分の好きな作品」を超えることは、たぶんできませんよね。

「おもしろさって何なんでしょうか?」

この問い、なんか無粋な感じですよね。率直に言うと、スベってますよね。いろんな偉い人がたくさん議論してるでしょうし、わたしは深入りしません。

ただ、マダミスに関して言えば、「意外性」が大事なんじゃないかなって思っています。「そうきたか~」「やられた~」「びっくりした~」的な。

だいたいのエンタメって「衝撃の展開!」って宣伝するじゃないですか。そりゃそうですよね。どっかで見たようなストーリー、ありがちなキャラクター、では退屈してしまいますよね。

ってことで、「どうやってプレイヤーを驚かしてやろうか」って考えるのが、製作者の姿勢としてはいいんじゃない?って見解です。

いずれにしても、「プレイヤーにどんな感想を抱かせたいか」という狙いは明確にしておいたほうがいいです。狙いがないと、何のためにやってるのかわからなくなったりしますからね。

次回へ続く!
第二回:構築編はこちら

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