INVENTORY - OWNWORLDS(SHIFTBRAIN)
株式会社シフトブレインのおじさん2人(安友 & 浦川)で結成されたゲームクリエイターユニット『OWNWORLDS』。
4月10日、11日、二日間に渡り、対戦型カードゲーム『INVENTORY』(インベントリ)を販売いたします。
- 制作背景や過程公開してます
- 遊び方動画
- 『うまくいかない』は可能性。オリジナルカードゲームINVENTORY【ケ09 両日】
- 2021/4/7 19:03
またまた登場、OWNWORLDSの浦川航です。
前回に引き続きホント失礼します。
僕の所属するシフトブレインでは、社員ひとりひとりのやりたいことをバックアップしてくれる制度『SIDE PROJECT』というものがあります。
いろんなプロジェクトが同時並行、和気藹々、不撓不屈ってな具合に進んでいます。
そのなかのひとつに、カードゲームを作るというものがあります。オリジナルカードゲーム、その名も『INVENTORY(インベントリ)』です。
この記事では、その『INVENTORY』のデザインをどのように生み出したのかについて書いています。
\それでは、レッツスターティン!/
デザイン担当のOitamaさん&藤吉さんにインタビュー
あんまり大きな声では言えないんですけどね?
僕、この記事書くとき、気付いちゃったんです。
俺そもそもどうやってこのカードのデザインが生まれたのか
全然知らないなって。
もちろんデザインはみていましたよ?でも、どんな経緯でデザイン方針が決まって、実際のデザイン作業がどんなものだったのか、全然知らなかった。
だから、デザインを担当してくれた、僕の所属するチームのボスでもありお兄ちゃん的な存在でもあるAD藤吉さんと、イラストレーター兼グラフィックデザイナーのoitamaさん(サイトはこちら)にインタビューすることにしました。(oitamaさんはLos Angeles在住。藤吉さんとは大学時代からの知り合いで、一緒にいろんな作品を作ってきたとのことだ。)
本当は実際に会って、写真とかも撮りながらインタビューしたかったんですけど、このご時世ですしね。テレカンインタビューになっちゃいました。
🦑以下カードのデザインの話になります🦑
時代の特定ができないデザインを
まずお二人は僕の作った設定資料をもとに、デザイン方針を決定するところから始めたとのこと(うれしい)。時代も国も特定できないような設定に合わせて、IllustratorやPhotoshopなど、時代特定ができてしまう手法は極力使わないデザインを目指したとのことでした。
「インベントリの世界のなかで、誰か(職人や商人)がこのカードを実際に作っている」
そう思ってもらえるようなデザインを、お二人は目指してくれたのだ(いやホントうれしい)。
その世界の『文字』を作る
また、設定に合わせてフォントまで作ってくれたのはおどろいた。
アルファベットとローマ数字を元に、インベントリの世界で使われている文字(インジェニュームという名前だ)まで作ってくれた。
これは設定上もとても大切にしていたところだったので、僕は震えた。この文字はパッケージはもちろん、カードの紙面にも施されている。
(文字1つずつ、お二人が切り絵で作ってくれた)
手で書く、手で切る
また、それぞれのカードの役割を伝える絵柄についても、それぞれイラストで起こしてから、切り絵していくことで作ってくれた。一枚一枚、新聞紙をコラージュして作られている。オフセット印刷で刷られる新聞には、よく見ると、大小さまざまな網点がある。これらをうまく活用することで独特の質感、佇まいを持たせることができるとのことだ。
手で作るから、『余計なこと』をやりすぎないですむ。
なぜこの『手で作る』技法を採用したのか、気になったのでお二人に深く聞いてみた。もちろん時代特定ができないように、独特の風合いをもたせられるように、ということはわかっているけれど、何かもっと強い、お二人のこだわりのようなものを感じたからだ。
「余計なことをやりすぎないようにしたかったんです」
oitamaさんが答えてくれた。
今時のデザイナーは、IllustratorやPhotoshopなどデジタルベースで制作を始めることが多い。
それらの手法はやれることが沢山あるため、細かいところが気になって微調整を繰り返してしまう。整えすぎてしまうのだ。
その良かれと思っての調整の連続が、そのもの自体の個性を殺してしまうことになる、と教えてくれた。
(たしかによくみると、切り絵独特の線や、紙のめくれなんかがある。でもそれがまたいい雰囲気を醸し出してくれている)
なるほどなぁと思った。お二人はプロセスを楽しんでくれていたんだと僕は感じた。手で作るという作業は、思い通りにいかないということが多発する。真っ直ぐ切れないとか、うまく塗れないとか。
でもその「うまくいかないこと」までひっくるめて「個性」だし、ある種の「可能性」だとお二人は考えているんだ。いい刺激をもらった。
話は尽きない
その他にもいろんな話をした。お二人の思い出話もそうだし、どんなものが好きなのかとか、oitamaさんのイラストの感想だったり、最近のLos Angelesの情勢だったり。
oitamaさんとはこれを機会にどこかでまたご一緒したいな。いや絶対ご一緒したい。なにか今までにはないようなものが作れる、そんな「可能性」を僕は感じているんだ。
🤔🤔🤔
いや本当、僕はoitamaさんのファンになりましたよ。いろんなことが落ち着いて、日本にいらっしゃる機会があったら、ぜひ対面でお話をしてみたいものです。お仕事も一緒にしたいものです。
何かを作るっていうのは、人の輪が広がっていったり、知らなかったことを知れたりしますよね。だからやめられない。ずっと何かを作って、誰かと出会い続ける人生を送りたいものです。
それではみなさま、長文駄文失礼いたしました。
👋👋👋
<リンク集>
oitamaさんのサイトではBehanceなども公開中!↓
藤吉さんのYoutubeチャンネル『やってみたおじさん』では制作過程を動画で公開中!↓
https://www.youtube.com/channel/UCwGm6ISSBasuclH1rQiQ4RQ
インタビュー / 文:浦川航
スペシャルサンクス:oitamaさん、やってみたおじさん(藤吉さん)
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